再開発ビルへの移転のために取り壊される大和天満宮で、明日24日(土)と25日(日)の両日に恒例の例大祭が開催される。戦後の大和駅周辺で人々の暮らしを見守った天満宮での夏の賑わいは、これが見納めとなる。
大和天満宮は、終戦から5日後の1945(昭和20)年8月20日、旧日本海軍の厚木飛行場から運びだされた祠(ほこら)を祭る神社。
移設後に当時の世話人らが協議して大宰府から天満宮を勧請(分身・分霊を移して祭ること)し、南大和天満宮として再興。1946(昭和21)年8月には初の例大祭を開催し、1970年代には市内最大の祭りとして賑わいをみせた。
地域住民からの寄進をもとに、1952(昭和27)年5月には祠を祭る社殿が造営され、1963(昭和38)年の改築を経て今に至る。1966(昭和41)年の住居表示実施にともない大和天満宮となった。
1999(平成11)年には社殿東側に余興などを奉納する「神楽殿」を整備するなど、地域に14ある奉賛会でつくる氏子総代会(山崎貞夫会長)らの手によって守られてきた。
再開発で建替え
大和天満宮の周辺では地上7階建ての再開発ビルの建設が予定されている。計画では、7階建てビルの2階に現在の3分の1程の社殿が建立される予定。
天満宮は今年12月末に施行組合に引き渡されるため、今回の例大祭が現在の天満宮で行う最後の行事となる。氏子総代会では年末の引き渡しまでに祠を仮安置する場所を探し、来年も別の場所で例大祭を開催したい考え。
例大祭は8月24日午前10時からの式典で始まり、午後5時から午後9時まで境内の神楽殿で奉納余興、25日は午前10時から午後7時まで神輿渡御が行われ、午後1時から午後9時まで奉納余興がある。
氏子総代会の山崎貞夫会長(79)は「現在の大和天満宮としては最後の例大祭になる。いい思い出をつくってほしい」としている。
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