外国人や学習障がい者のためにホームページの漢字にルビを振るサービスを提供する西鶴間の障害者支援団体「アダプティブ・テクノロジー(以下、AT)」が、今年4月で設立20年を迎える。国内でも唯一無二のサービスを開発した鳥原信一さん(65)は「自分の技術を使って社会貢献を、との思いから」と創設当時を振り返った。
鳥原さんは福島県南相馬市生まれで、生まれつきの全盲。中学・高校は福島市の視覚支援学校に通った。「卒業生の99%があんま・鍼灸師」という中、独学で勉強。一年浪人した後、獨協大学へ進学。さらには国立職業リハビリテーションセンターでプログラミングを学び、1982年に日本IBMに就職した。
「AT」設立のきっかけはIBMに在籍しながら慶応大学の大学院に通っていた頃。知人や研究室の仲間の外国人や学習障がいを持つ子どもたちの中に、漢字が苦手な人でもルビを振ることで文字が読め、理解が深まることを知った。会社で人間が日常的に使っている言葉をコンピューターに処理させる技術の開発研究に携わっていた鳥原さんは「自分の技術が役にたてることがあるのでは」と2002年に「AT」を立ち上げた。
利用希望者は「AT」のホームページから登録するだけ。Webサイトの閲覧のみは無料で、自らのサイトにルビ振りサービスなどを組み込む場合は有料となる。ルビ振りを組み込んだサイトはページ上の「ふりがな」のボタンを押すだけでルビが振られる。組み込みサービスは神奈川県や大和市社会福祉協議会など現在、全国約90の自治体や公共団体が同社のサービスを利用。参議院議員で重度の身体障がいを持つ木村英子氏も利用している。
「AT」では毎日大手の新聞をコンピューターで検索、ルビを振るため新しい用語を追加。ルビ振りの他、文字の拡大・配色変更、音声読み上げなどのサービスも行っている。
利用希望者はインターネットから「アダプティブテクノロジー」で検索または【電話】046・264・9321まで問合せ。
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