大和市は自然災害や感染症についてまとめた書籍「大和市の災害史」をこのほど発刊した。市文化振興課によると「県内でも災害の歴史をこうした書籍にまとめるのは初のこと」と紹介する。
今回災害史を編さんしたのは、新型コロナウイルス感染症がきっかけ。市は1978年から2002年にわたり、8編の「大和市史」を発刊している。その中で、災害の歴史に触れることはあったが、「新型コロナに加え、近年の東日本大震災や東日本台風など自然災害の危険が増大している。これらをしっかりとした記録として残すことが未来の災害対策の参考となり、減災に役立つ」として、約2年がかりで本を編さんし、災害に特化した書籍を発刊することとした。
災害史はA5判、600ページ。幕末から明治初期、「福田のコレラ」として、市域を襲った感染症やその当時の人が神輿に祈願して終息を願った記録を掲載。加えて、約10万年前の富士山や箱根山の噴火災害から、大和市誕生以降、市内で甚大な被害をもたらした災害や感染症被害状況、その対策など、古代から現代まで、カラー写真や地図、年表などを用いてわかりやすく編さんされている。
1200部が発刊され、市役所情報コーナー公開コーナーやつる舞の里歴史資料館などで見ることができるほか、購入もできる。価格は税込2700円。
本を編さんした市文化振興課は「取材の中、昭和30〜40年と比べ下水道や防波堤の整備などにより水害は少なくなったなどの声が聞かれた。時代によって災害も違ってくる。過去を知ることによって災害に対する準備や対策ができるので、市民の防災対策に役立てて欲しい」と話した。
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