2016年の幕開けにあたり、本紙では大木哲市長にインタビューを行った。2015年を振り返ると共に、2016年への抱負について語ってもらった。(聞き手/本紙・大和編集室 高野いつみ)
――明けましておめでとうございます。まずは2015年、大和市にとってはどのような年でしたか。
「昨年は、目標に掲げる『健康都市』の実現に向かって、着実に進んだ一年だったと思います。
新たに開始した施策の例を挙げると、専門相談員『保育コンシェルジュ』による保育サービスに関する相談対応、子どもの1歳6か月児歯科健康診査時に親の血液検査を無料で実施する『親子de健康診査』、保育所や幼稚園で子どもが熱を出したときなどに迎えや預かりをする『病児お迎えサービス』などがあります。また、放課後に児童の宿題などをサポートする『放課後寺子屋やまと』を全市立小学校で実施開始し、大和ゆとりの森には、大規模多目的スポーツ広場などを完成させました。
一方で昨年は、多くの皆さんのご支持をいただき、市長として3期目を迎えた年でもありました。『健康都市』を目指してきた方向性に間違いはなかったという確信を持つことができた年であったと思います」
――市長は「健康都市」の実現を目標に掲げていますが、その実績と今後の取り組みは。
「本市は昨年11月、厚生労働省の『第4回健康寿命をのばそう!アワード』において厚生労働省健康局長優良賞を受賞しました。これは、県内自治体で初です。
コミュニティバス路線拡充や公園への健康遊具設置などの『外出したくなるまちづくり』、血圧や血糖値の上昇などが見られる市民のお宅を訪問する『保健師・管理栄養士による地域訪問活動』が、生活習慣病予防の取り組みとして高く評価されました。健康遊具設置はNHK等のテレビ番組でも取り上げられました。
少子高齢化時代において、健康都市を目指す取り組みの重要性は増すばかりです。そうした中、昨年2月に県が公表した統計で、市の合計特殊出生率が県内19市中第1位であることが分かりました。
健康はすべての基礎です。大和市では今後も、健康都市やまとの実現に向け、市政全体で取り組んでまいります」
市の魅力アップめざす 街づくりをさらに推進
――昨年、大和市は明るいニュースも多かったですね。私は、大和市はとても魅力的な街だと思うのですが、シティセールスの観点から、市の良いところをより外部に発信していってはどうかと思うのですが。
「そうですね。大和市は交通利便性が高く、駅から1Km以内に住む人の割合が県内市1位で、高齢者にも優しいまちです。また、『女子サッカーのまち』を目指し、昨年もFIFA女子ワールドカップカナダ2015のパブリックビューイングを実施するなど、取り組みを進めています。本当に、ここでは挙げきれないほど、魅力にあふれる市だと思います。
シティセールスの中核を担う事業として、本市では、大和市イベント観光協会と協力しながら、テレビや映画の撮影支援や誘致を実施するフィルムコミッション事業に取り組んでいます。撮影件数は年々増加しており、市民の皆さんがエキストラとして参加する機会も増えています。フィルムコミッションは、市民の本市への愛着を深め、その好感度を高める効果なども期待できます。外部に向けての本市PRにもこれを有効活用していきたいと考えております」
文化創造拠点11月開館
――大和市初の大型複合施設、文化創造拠点が11月に大和駅東側第4地区にオープンします。市にとっての「文化」の位置づけとは。また、新施設に期待するものは。
「文化芸術は、人々に楽しさや感動、精神的なやすらぎ、生きる喜びをもたらし、まち全体の魅力やまちへの愛着を高める大きな要素です。
文化創造拠点には、図書館をはじめ、芸術文化ホール、生涯学習センター、屋内こども広場などを整備します。例えば図書館では、『健康』をテーマに情報を提供するコーナーや利用者がくつろぎながら読書を楽しむことができるテラス席を設けるなど、それぞれの施設にさまざまな工夫を盛り込んでいきます。
本施設が、大和の文化を創造する拠点として、子どもから高齢者まで多くの人々が文化芸術や生涯学習の素晴らしさを実感し、新たな感動や知識に出会える場所となることを目指し、整備を進めていきます。
なお、『文化』に関連してお話しすると、中央林間地区に関しても、その課題を整理し基本方針や整備方針など街づくりの方向性を定めた『中央林間地区街づくりビジョン』を昨年策定しています。今後の同地区の街づくりにもご期待いただければと思います」
――最後に、大和市民へ向けてメッセージをお願いします。
「先ほど、昨年の『健康寿命をのばそう!アワード』での受賞についてお話ししましたが、本市は一昨年にも健康都市連合国際大会で『健康都市優秀インフラストラクチャー賞』を、国内の団体として初めて受賞しています。
健康都市を目指す本市の取り組みは、このように国内外から評価されてきました。これは、本市の職員の努力だけによるものではありません。今回のタウンニュース元旦号のテーマは『つなぐ、大和力』ということですが、まさに、市民の皆さんのご支援とご協力があって『大和力』を発揮したからこその受賞だったと考えています。
本市は、これからも決しておごることなく、しかし自信を持って、『健康都市』を目指し着実に進んでまいりたいと思います」
――ありがとうございました。
大和版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>