中山小学校(永野美雄校長)6年2組の児童が13日、JR横浜線の上を横断する中山橋下の歩行者通路にあった落書きを消し、緑区制50周年関連事業として壁画を制作した。
1997年に開通した中山大橋。橋の下の歩行者通路には、開通記念として中山・中山第二小児童が制作し貼った絵タイルが今でも残っている。現在も同校児童の通学路になっており、中原街道を安全に横断できることもあり周辺住民も多く利用している。
しかし数年前から、何者かによって書かれた落書きが放置されており、今回壁画を制作した中山小6年2組の児童の中には「暗くて怖いイメージ」を持つ者もいた。同クラスでは「この状況を何とかしたいと考え、総合学習の中で「何ができるか」を考え「卒業を前に地域への恩返しがしたい」「落書きを消すのはどうだろか」と話し合いが進んでいったという。同クラスを担当する大滝文平教諭によると、児童たちは自発的に動き、どこへ連絡をすれば良いかなどを調べ上げたという。
授業中に電話
昨年6月の総合学習の授業中に代表児童が緑土木事務所へ取材として電話をかけ「落書きを消しても良いか」と尋ねた。その後、児童の考えに賛同した緑土木事務所は、地元自治会や緑区役所らとの説明会を企画。そこで緑土木事務所からは、「落書きを消すだけでなく、消した後に(緑区制50周年の記念イベントとして)絵を描いたらどうだろうか」と提案があった。
ミドリンの四季
落書きを消して壁画を制作することになった児童たちは昨年12月に白いペンキを使用し落書き消しを実施。同時並行で進められていた壁画デザイン制作は「学校行事」「花火」「季節の木」などの案があがったが、最終的に「ミドリンの四季」に決定。天地約70cmで左右約12mの場所に春(桜、チョウ)・夏(かき氷、ヨット)・秋(栗、どんぐり、もみじ)・冬(雪だるま、トナカイ)と四季を表現した。
13日には緑土木事務所が用意した水性ペンキとハケで児童は描画した。中心になりデザインに関わった山口真央さんは「季節ごとに(緑区キャラクターの)ミドリンがいたほうが明るい気持ちになると思って考えました」と話してくれた。
緑土木事務所の鳥海翼管理係長は「少しでも街がきれいになればと考えて、子ども主導で行ったことは素晴らしい。私たちも協力できて嬉しい」と話し、相原磯光中山町自治会長も「故郷中山への思いが強まったのではないかと思う」と語った。また、大滝教諭は「今回の取り組みを通し、子ども達の主体性が育まれ、仲間と支え合う心も大きくなった」と評価した。
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