あす17日から本格オープンする「チアかな」の代表を務める 阿久津 佳子さん 谷津町在住 57歳
地元の人を全力「チア」
○…「かなざわで頑張る人をチア(応援)したい」と金沢文庫のすずらん商店街に「チアかな」をオープンする。表向きは「手作りワークショップ」の店だが、真の目的はコミュニティの醸成。「”手作り”をキーワードに多世代のつながりを醸成できれば」。あわせて地元住民の発表の場としても提供していきたい考えだ。
○…「商店街にコミュニティスペースがあれば…」と強く意識したのは、2011年の震災の時。「災害時は皆、自分のことで精いっぱい。情報を集約し、物品などを含めて提供する場の必要性を感じた」。コミュニティ起業塾に通い運営の勉強をするなど、着々とコミュニティスペース開設への下準備を進めた。2013年に商店街の協力を得て、念願の「すずカフェ」を設置。その後、建物老朽化のため閉鎖したものの、京急不動産に場所を提供してもらいワークショップを継続。すずカフェとして活動した5年間で140回、のべ1300人が参加した。
○…京急不動産の場所が使えなくなるため、4月から自立を考え始めた。「たまたま今の建物オーナーに背中を押され、場所を借りることに」。地元連合町内会長からも「みんなの居場所を一緒につくっていこう」と声をかけられたという。自分の城を持った今、「楽しくって仕方ない」とも。ちょっとした息抜きやおむつ替えなどでも立ち寄ってほしいと願う。
○…親の影響からか、2人の子どもはそれぞれ大学で「街づくり」と「福祉」を学んだ。「ちょうどいいので、私も教科書を読ませてもらって、裏付け・知識をもらっている」と笑う。今後の目標を問うと「チアかなを15年維持すること」と即答。「ここで出会った人たち同士に化学反応が生まれ、育って巣立っていく姿を見守っていきたい」
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