磯子保護司会の会長として犯罪や非行をした人の更生を手助けする 松原 竹雄さん 磯子区氷取沢町在住 75歳
誠意を持って更生を支援
○…洋光台駅前で玩具店「ホビーショップ アトム」を営む傍ら、保護司を務めて28年。犯罪や非行をした人たちに真っすぐ向き合い、犯罪の抑止や更生の手助けに力を注いできた。「相手と同じ目線になって、誠意を持って接すれば、いつか更生につながるはず」。5年前からは磯子保護司会の会長となり、活動をけん引する。
○…妻が警察署長と知り合いで、誘いを受けたことから保護司を務めるように。毎日のように店を開ける仕事との両立は簡単ではなかったが、「店を極力閉めないように、娘たちも協力してくれた」。100人以上の対象者と接する中で印象に残っているのは、約15年前に出会った20歳前後で窃盗を犯した青年。面談で何度か接した末、最後には正座でお礼の言葉を述べたという。「あれほど気持ちがこもった言葉はない。保護司冥利に尽きるし、更生の手助けができたのかな」。相手に向き合う姿勢は間違っていないと実感した。
○…徳島県出身。かつては野球に打ち込み、「三度の飯より野球が好き」だった。今の店を始める前は、サラリーマン勤めをして会社の社会人チームでもプレー。ショートを守り、全国大会も経験した。「体を動かすことが好きでね。昔の後楽園球場で試合をしたこともあったなあ」と懐かしそうに話す。
○…昨年には保護司会として市内で初めて、活動周知を目的としたホームページを開設。活動に制限がある中でも、仲間とともにできることに取り組んでいる。「周りの人たちに恵まれた。皆の協力があるからこそ、ここまでできている。『絆』を大切にして、できることをしていきたい」。保護司としての定年を迎えるまであと約2年。誠意を持って役割を果たしていく。
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