港南区・栄区 人物風土記
公開日:2012.09.27
10月13、14日に「野庭ふれあいまつり」を開催する横浜市野庭地区センターの館長
福田 正彦さん
大磯町在住 60歳
つながり、広がる施設へ
○…開館10周年を記念して「野庭ふれあいまつり」を開催する野庭地区センターで4月から館長を務める。共に10周年を迎えた野庭地域ケアプラザと一緒に開催するこのまつりは地元の連合自治会や港南区役所の協力のもと、多数の模擬店出店やダンス発表など、様々な企画を用意。「地域と行政、施設が持てるものを出したまつり」だという。
○…周年行事を決めあぐねていたとき、野庭団地連合の東井正典会長の提案から、毎年開催しているまつりの規模の拡大が決まった。そこからは野庭住宅連合の木村妙子会長も加わり、共に企画づくりに着手。地域の代表である会長らと顏を突き合わせてアイデアを捻出。「こんなのはじめてだね」と笑い合ったのは地域と施設の新たなつながりを実感したからだ。連合による模擬店の初出店など新しい取り組みも予定し、地域と施設が一体に。「10周年はいい機会だったのかも」
○…目下の課題は利用人数の低下。10年間の統計を取ってみると、部屋の利用率が横ばいであるのに対して利用人数は下降の一途。利用者の多くは高齢者だが、様々な世代の人にも足を運んでもらおうと細かな心配りを行っている。最近では子育て中の母親が気軽に休めるようにと、普段は碁を楽しむ場の娯楽室に沢山の椅子を運び込んで子どもと保護者に開放。「ちょっとしたことが利用の拡大につながる。機械的に業務するのでなく、その都度需要を聞いていければ一番いい」。柔軟な発想で利用者の期待に応えていく。
○…会話の中で「広がり」としきりに口にする。その広がりとは多くの人に施設を利用してほしい気持ちの表れだ。「館と利用者のコミュニケーションがあるからこそ広がりがある」。利用者との間で何げなく交わされる「ありがとう」の言葉に確かなつながりを感じている。次の10年は「赤ちゃんからお年寄りまで誰もが安心して利用できる施設」を目指していく。
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