文部科学大臣優秀教員表彰を受けた丸山台小学校の教諭 長田 美香子さん 野庭町在住
教育の歩み30年
○…「特別なことは何もなく、子どもと30年歩んできただけ」。教育の功労者として文部科学大臣優秀教員表彰を受けた。30年間小学校の教諭として働き、今年度は4年生の担任。1年前までは児童が抱える不登校、いじめなどの様々な問題に対応する児童支援専任教諭として港南区の代表を務めていた。表彰に対しては「これからも頑張れよ、という激励の意味な気がする」と謙虚に微笑む。
○…「教員が向いてる」とは高校時代の恩師談。家族にも教員が多く、身近な職業だったことからそのまま教員へ。やりがいは、児童の成長を間近に見ることができることで、特に「1時間の授業の中ではできなかったことを、できるようにしていくこと」。丸山台小の児童を「すごく素直」と評価し「一教員として毎日ワイワイやっていけたら」と現場の目線で臨む。
○…小学校はかつて「学級王国」と揶揄されるほど担任が1人で責任を抱えこむ傾向があり、児童の問題に十分な対応ができていなかった。そこで教諭間での情報共有化が進み、現在では学年全体で問題に取り組む組織づくりが行われ、区内11校でも児童支援専任教諭制度が実施されている。専任教諭時代は不登校児や集団の中でなじめない児童のケアにあたり、教室を飛び出す子、対人トラブルに悩む子の元へ校内・校外問わず駆けつけた。いじめ等の問題について「学校で気づいてあげなくちゃ。忙しさを言い訳にはできない」と断言する。
○…現代は児童がインターネットなどで様々な情報を目にする。「便利な反面、子どもは情報をコントロールできない。(有害な情報を)フィルターする親の技能も追いつかない」と実情を語る。昨今は人との衝突を避ける保護者も増え、子どもと他人との関わりも減少。学校も集団から個人を重視する教育方法へ変化した。そんな変化にも変わらず児童に「自分で見つけた目標を目指してほしい」と願う。
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