特定非営利活動法人「WE21ジャパン港南」の代表を務める 高橋 あゆみさん 港南台在住
地域の資源 世界と未来へ
○…地域住民から衣類や雑貨を寄付によって集めて販売し、その収益で国内と海外を支援するリユース・リサイクルショップ「WEショップ」。WE21ジャパンは各地域のNPOで構成され、それぞれがショップを持つ。代表を務める同港南では、上永谷と港南台を運営。「ごみとして捨てられて環境汚染を生み出すかもしれなかったものが、ショップで誰かに買われることで少しの間でも1つの価値として生き延びる」と資源としての可能性を見出す。
○…東京都出身。高校時代の世界史の授業で、教科書の表紙に出ていた裸の赤ちゃんを抱くアフリカの母子の写真について感想を教諭に問われた。「貧しそうに見える」と言ったが、理由は答えられなかった。「そのことが、ずっと心に引っかかっていたのだと思う」。大学卒業後はさまざまな仕事を体験してきた。26歳で結婚し、夫の福岡転勤に伴い専業主婦に。「時間ができたから、毎日習い事とボランティア活動で埋めたの」とエネルギッシュに笑う。
○…転勤が続き1999年に戸塚区へ。自宅に入ったWEショップのオープンチラシに出ていた「ボランティア」「海外支援」「リサイクル」の3語が目に留まり、寄付のために初めて店を訪れた。「活動の中身を知り、参加したいと思った」。その日にボランティアに誘われ、すぐ引き受けることに。2003年、港南台への転居に合わせ所属の法人も戸塚から港南に移動。2013年から代表を務める。
○…「WEショップを多くの世代に知ってほしい」と課題も口にする。「リユース・リサイクルだけではなく、お年寄りや子育て中の母親たちが会話をしに集うようなコミュニティーの場にもしたい」と目を輝かせる。「後ろは振り返らない。前しか見ない」がモットー。「過去を反省するより、明日や明後日を考えた方が楽しいに決まっている」。前向きなウィメンズパワーで、地域の資源を世界と未来につなげていく。
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