一般社団法人 横浜建設業協会港南区会の区会長に就任した 佃尚有(ひさあり)さん 金沢区在住 54歳
企業の体力つけ地域貢献
○…一般土木をはじめ、建築、水道工事などを行う企業23社が会員として加入する(一社)横浜建設業協会港南区会の区会長に今年4月に就任した。同協会では台風や大地震などの災害時、道路の巡回や応急活動を行う協定を横浜市と締結するなど、災害時には頼られる存在と自負する。一方で「すぐに出動するには企業の体力が必須。人員が足り、企業の体力があって初めて地域貢献ができる」と強調する。
〇…東京都三鷹市出身。「自分が造ったものが、ずっと残る」という建設業への憧れから大学で土木工学を学び、道路の建設会社に就職した。以来、ずっと技術畑一筋。「うまくいかなかった現場ほど印象に残っている」と振り返るように、失敗や経験の積み重ねが今の自分を作った。「建設業は『地球の彫刻家』と呼ばれたりもする。道路や公共施設の建設、補修工事までずっと必要とされる仕事」と誇りも強く持つ。一方で、大の釣り好き。「釣りをしているときは釣りだけに集中できる。時々水中のことまで想像したり」と笑う。多忙さゆえ、最近は行けていないが「機会があれば常に行きたい」とこぼす。
〇…28歳のとき、公共工事などを行う現在の(株)山本建設に入社。1年半前に義父である現会長から社長職を引き継いだ。経営に携わる立場もあり、業界の後継者不足は深刻な課題だ。同協会でも行政と協力して担い手不足などの問題に取り組んでいる。「ものづくりの楽しさや、多くの人に利用される喜びなどの魅力を若い人に感じてもらいたい。向上心のある人に振り向いてもらえるように、頑張らなければ」と前を向く。
〇…区会では毎年秋に開催される「こうなん子どもゆめワールド」に参加。子どもを重機に乗せる体験ブースなども設け、パワフルな建設業の魅力をアピールしている。「区民への認知度は低いけれど、地元の建設業が多くの場で動いていることを伝えていけたら」
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