サッカーの元ブラジルU-20代表で、栄区のエスぺランサSCに新加入した。 エリエジオ・サントスさん 瀬谷区在住 30歳
日本での活躍「今度こそ」
○…世界の名門を渡り歩いてきたセンターバックが、栄区のサッカークラブ・エスペランサSCに新加入した。183cmとDFの中では決して大柄ではないが、がっしりとした身体で空中戦はめっぽう強く、「相手の攻撃を弾き返すのが気持ちいい」。得意のヘディングでのクリアーは60メートル先までボールを飛ばすほど力強い。「日本のクラブで今度こそ活躍したい。いずれはやっぱり、もう一度J1の舞台でも」
○…来日は2度目。1度目は15歳の時、祖国ブラジルでのプレーを見た関係者に誘われ、東京の関東第一高校にサッカー留学した。卒業後にはJ1・浦和レッズに入団したが、出場機会を得られないままわずか1年で解雇となった。「いつか試合に出られると信じて、前向きに準備していたけれど」。チャンスを求めて帰国し、クルゼイロECに加入すると2カ月でトップチームの主力選手となった。さらに翌2006年には20歳以下のブラジル代表メンバーにも名を連ねるなど、能力は大きく花開いた。
○…その後は、欧州ナンバーワンになった実績もある強豪のFCポルト(ポルトガル)をはじめ、2国のクラブで守備の要を担った。とりわけ経験値がものを言うポジションゆえ、「いろんな経験を積んで、体力的にも精神的にも今の方が10代の頃よりいいディフェンダー」。選手として円熟期を迎え、今春ブラジルのクラブチームとの契約が満了したのを機に、思い入れのある日本での活躍を夢見て6月に再来日を果たした。
○…現在、関東2部リーグのエスペランサはJFLへの昇格を目指すチーム。一員としてその実現への貢献を誓いながら、瀬谷区のサッカークラブでコーチとして小中学生に指導もしている。「子どもたちには球際の強さとか、そういうものを教えられたら」と優しく語る。「悔しさの残っているJ1でリベンジするのが最大の目標」。覚悟のにじむ言葉に力を込める。
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