この春に栄区民文化センターリリスの館長に就任した 冨田 嘉明さん 港南台在住 54歳
公演のワクワク感を地元で
○…今年3月に栄区民文化センターリリスの副館長となり、この4月に館長に就任した。前職が総合飲料メーカーのIT部門担当という経歴は異色でもあり、早期退職を決めてまで畑の違う職場を選んだのは「自分自身が好きな音楽や観劇というもので、なにか地域に貢献できる仕事がしたかった」。子どもたちの合唱コンクールでも足を運んだ地元のホールで新たなスタートを切った。
○…実力派の若手音楽家の演奏をワンコインで楽しめる「午後の音楽会」をはじめとして、「質の高いものを安価に」というのが1つのリリスブランドだと語る。「チケットを取って開演日を待ち、当日の会場までの道のりから公演本番までのワクワク感は幸せなもの。終演後の余韻も含めて、多くの人に味わってもらえたら」
○…20年前に港南台に引っ越してくると間もなく、自治会の役割がまわってきた。当時は子どもたちも幼かったため、「地域で子育てをする上でも、顔を知ってもらうことは安心に繋がった」。息子が少年野球・港南台ブラックバーズに入団すれば自身もコーチとして加わった。「子どもの成長を感じながら、大人同士の付き合いも楽しかった」と振り返る。そんな経験もあり、目指すのは「地域に顔の知れた館長」だ。自治会とも関係を築き、ニーズを直接吸い上げられたらと意気込む。
○…好きな音楽は幅広く、学生時代はシカゴやTOTOのほかプログレッシブ・ロックを聴き込んだ。子どもたちはすっかり大人になったが、「先日も娘と、福岡まで安室奈美恵のコンサートに行ってきたんですよ」と好きな音楽を共有する一時は、何より贅沢な時間だ。自身の体験をもとに、栄区でも地元の人たちに音楽鑑賞や観劇の喜びを広めたいと願う。
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