高台寺蒔絵 中棗 菊の節句 協力:泰巖歴史美術館【電話】042-726-1177
9月9日は五節句の1つである「重陽(ちょうよう)の節句」です。もともとは中国の行事で、縁起の良い奇数日である「陽の日」の中でも一番大きい陽の数字である「9」が重なる9月9日を「重陽」と呼び、とてもおめでたい日としました。平安時代の頃に日本に伝わったとされ、江戸時代になってから民衆に広まり、五節句の一つとして人々の間で親しまれる行事に。「菊の節句」とも呼ばれ、菊の花を観賞したり、菊の花をお風呂に浮かべた菊湯に入ったり、菊の花びらを浮かべた菊酒を飲んだりして、無病息災や長寿を願いました。
こちらは菊と桐の蒔絵があしらわれた棗(なつめ)(抹茶を入れておく容器)です。黒地の漆に菊の花が良く映えています。菊の文様は江戸時代になってから多くの工芸品に使用されました。パスポートの表紙にも菊紋が描かれていて、日本を代表する花の一つですね。重陽の節句は今ではあまりなじみのない行事ですが、今年は菊を用意して、節句をお祝いしてみてはいかがでしょうか。
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宮司の徒然 其の137町田天満宮 宮司 池田泉12月21日 |