大和市が昨年9月から10月にかけて実施した「大和駅東側第4地区公益施設基本計画案」に対するパブリックコメント(市民意見公募)に、94人から341件にのぼる意見が寄せられた。市が12月20日にその内容を公表した。
ホール規模は賛否両論
意見公募は、老朽化が進む大和市生涯学習センターホールに替わる新たな芸術文化ホールの建設事業に、生涯学習センターや図書館、子育て施設などを加えた公益複合施設を設置する市の計画案について市民から意見を求めたもの。
基本計画案では、各施設の設置に関する考え方や施設内容を示し、これをもとに市民が意見を寄せた。
公募期間中に意見を寄せた市民は94人。延べ341件の意見があった。この数は、平成19年10月に始まった市民参加推進条例に基づく市民意見公募としては際立った多さで、所管する市政策総務課では「市民にとっても大きな関心事だといえる」としている。
複合施設のうち、最も多く意見が寄せられたのは芸文ホールに関するもので、その数は200件。次いで図書館が31件、学習センター14件、子育て支援施設に関するものは11件だった。
芸文ホールに寄せられた200件の意見のうち、最も多い63件がメインホールの客席数に関する意見。市が計画案で示した「600〜800席」を「妥当」としたのが6割にあたる39件で、「規模が小さい」「1000席以上が妥当」とする意見も24件あった。
12月定例会で大木市長は、今回の意見公募の結果を踏まえたうえで「この計画案を大幅に修正する必要はない」との認識を示した。
今後は、再開発の主体となる大和駅東側第4地区市街地再開発組合が、再開発ビル建設工事を担う特定業務代行者を今年3月までに選定する。
業務代行者が順調に決まれば、4月以降に基本設計や実施設計を行い、2013年4月から2015年3月までの間で建設工事が行われる予定。
記者の”目”
推定事業費109億円のこの事業は、芸文ホール建て替えと第4地区再開発事業を「融合」させるもの。そこに図書館と生涯学習センター、子育て支援施設などを加える一大事業で、大木市長の政治判断で計画が推進された。
子どもからお年寄りまでが集う「コミュニティの核」。
市長が掲げた事業の理念は、大和市の新たな価値となるのか。今年はその動向に注目していきたい。
|
<PR>
大和版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
|
<PR>