□大和市議会 大谷仁議長／1955（昭和30）年、大和市生まれ。東海大卒。1999（平成11）年、市議会議員に初当選。以降3回連続で当選。副議長、監査委員などを歴任し、昨年5月に市議会55代目の議長に就任。
年末の衆議院選挙で自民党が圧勝し、およそ３年半ぶりに自民党が政権に復帰した。視点を地域に移せば、そこには基礎自治体の市町村があり、そこには地方議会が存在する。２０１３年元旦。今年のスタートにあたり、本紙では市長とともに二元代表制を担う大和市議会の大谷仁議長に話を聞いた。
議会基本条例 ６月めどに提出へ
――新年、あけましておめでとうございます。まずは昨年１年を振り返り印象に残った出来事などをあげてください。
「まずは、市民の皆様に謹んで新年のごあいさつを申し上げたいと思います。また、旧年中の市議会に対する温かいご理解とご支援に対しまして、心からお礼を申し上げたいと思います。
昨年、印象に残った出来事ということですが、年末の衆議院総選挙も印象に新しいところですが、やはり、大和市にゆかりのある３選手が活躍した、なでしこジャパンによるロンドンオリンピックでの銀メダル獲得だったように思います。一昨年のワールドカップの優勝に続くオリンピック銀メダルという事で、改めて日本の女子サッカーは世界最高峰のレベルにあると確信しました」
――昨年末に衆議院の総選挙が実施されました。地方自治体の議会議長として結果をどのようにお考えでしょうか。
「総選挙の前から思っていたことですが、どの政党が国政を担当することになったとしても、山積する課題に対する中・長期のビジョンを明確に示していただく中で、即効性のある施策を、スピード感を持って実施していただきたいと思っています」
若い世代と進化
――一昨年の改選で市議の半数が１期目の議員になりました。議長としてどのように感じていますか。
「私も含め、各先輩議員は良い意味で刺激を受けていると思っています。今年は、４年の任期の折り返しの年でもあることから、特に１期目の議員の皆さんには、後半戦に向けて一層の頑張りを期待しています。
議長として、経験のある議員と１期目の議員とが互いに影響を受けながら、市民の信託に十二分に応えられる議会に進化していければと考えています」
２月にも素案
――昨年２月に、市議会内に議会基本条例検討協議会が発足しました。これまでにどのような議論が行われ、この先どう形にしていきますか。
「細かなやり取りは、大和市議会のホームページに会議録を掲載していますのでご覧いただければと思いますが、議会基本条例検討協議会はこれまで15回開催され、２月上旬までには条例素案を作成する予定となっています。その後、素案に対するパブリックコメントの実施や市民説明会などを開催し、出来る限り多くの市民の皆様からご意見を頂いた上で、６月の定例会に条例案を上程したいと考えています。私は、この条例の制定を議会改革の新たなスタートとして捉え、議会本来の機能の強化はもとより、より分かりやすくより開かれた市議会となるための取り組みも推進して行きたいと考えております」
任期２年へ
――大和市議会では長年の慣例により正副議長の任期が１年となっていました。大谷議長の任期は２年と聞き及んでいますが、どのようなプロセスを経て２年になったのか改めてお聞かせください。
「以前から、議会の権威の向上や市民に開かれた議会、分かりやすい議会運営など、議会改革をより一層進展させるには、在任期間が短いのではないのか、また、二元代表制の一翼を担う議会を代表する議長が１年で交代するという慣例は一方の市長とのバランスを考えた時にどうなのかという議論はございました。今回、平成23年の改選を契機に議会改革に取り組み、平成24年度からの実施が実現したものと認識しています」
市政について
――昨年１年間の市政運営を議会としてどのように評価していますか
「議会は本会議や委員会における議案の審議・審査や、市政全般について市長の考え方をただす一般質問を通じて市政運営の是非を判断しております」
議会の意思表示
――議会の権限の一つといえる請願や決議など、昨年は市政に対する議会からの意思表示がいくつかありました。議長としてどうお考えでしょうか。
「請願の採択や決議案の可決は市議会の意思を示したものですが、その趣旨をどのように実現するかについては、執行側が判断するものと考えております」
今年の抱負
――毎日お忙しいと思いますが、ストレス解消法は何ですか。
「これまで、ストレスの解消と言えば、時間が取れた時に時々プレーを楽しむゴルフでした。しかし、昨年初孫が生まれたことで、日に日に成長する孫の様子を見ることが、今は一番の楽しみと感じています。
――最後に２０１３（平成25）年はどんな１年にしたいですか。
「新しい年が、市民の皆様にとりましてより良い年となることを心から願っています。今年は市議会といたしましても、議会基本条例の制定など、大和市議会の歴史に残る議会改革の大きな節目の年になるものと考えております。今年も引き続き、全議員が市民お一人お一人の声に対し真剣に耳を傾け、皆様のご意見やご意思が市政に反映されるよう、議会としての役割を十二分に果たして行きたいと考えています」
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