大和市内の犯罪認知件数 4年前の約6割に 犯罪減少率 県平均を上回る
大和警察署(菅原保署長)が昨年1年間に把握した大和市内での犯罪件数は2499件で、2008年に比べ38・1%減少していることが分かった。
大和市内での犯罪認知件数は2008年に4040件を記録して以降、3778件、3385件、2841件、2499件と毎年減少している。神奈川県全体では2008年が11万3556件、昨年が7万6511件で、減少率は32・7%。大和市内での減少率が県平均よりも高いことが分かる。
市民の力が要因
大和警察署生活安全課がその理由として、真っ先に挙げるのが民間の防犯ボランティアの活動だ。「自分たちの街は自分たちで守るという機運が高まったのが08年頃。警察だけではカバーしきれない地域で、防犯団体や自治会などが積極的な声掛けやパトロールを行ってくれた結果」だと同課は話している。また、大和市が10年から運用を始めた「街頭防犯カメラ」も、防犯と犯人検挙において効果を発揮しているという。現在は大和駅や中央林間駅などで36台が稼働しており、市では今後も南林間駅などへの新設を予定している。
今年の犯罪発生状況
大和市内で6月末日までに把握された刑法犯は1194件。昨年同時期に比べ55件減少している。最も多いのが窃盗犯の957件で、全体の約8割を占める。中でも増加しているのが空き巣と自動車盗。空き巣は6件増の52件、自動車盗は10件増の30件。トラックの荷台などから、工具や溶接機械が盗まれる事案も今年に入り目立つという。
振り込め詐欺も昨年を上回っている。8月5日までの速報値ながら11件が発生し、被害総額は5600万円を超えた。その多くが、犯人が直接受け取りにくる「手渡し型」。金融機関が声掛けなどを強化したことを受け、リフォームやお墓など、引き出す用途を指示してくる例も増えている。
また、大和市内の同一高校の卒業生宅に振り込め詐欺の電話が複数かかってきていることから、大和署では卒業アルバムや名簿を犯人が入手している可能性が高いとしている。
生活安全課では「金銭を要求する電話は詐欺だと疑い、冷静に対応していただきたい。時節柄、空き巣も増える時期なので長期の外出時には新聞の配達を止めたり小窓の戸締りを確認するなど、対策をしてほしい」と呼びかけている。
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