電話で息子などを装い、金をだまし取る詐欺(通称・振り込め詐欺)の被害額が7日、大和警察署管内で年間1億円を超えた。被害件数は25件で昨年の10件を大きく上回っている。大和警察署で話を聞いた。
同署生活安全第一課によると、今年1月から11月7日までの大和署管内の「オレオレ詐欺」による被害総額は約9600万円。架空請求や還付金詐欺、融資保証詐欺と合わせた犯罪を総称する「振り込め詐欺」の被害額は1億円を超えた。
「振り込め詐欺」という言葉とは裏腹に、近ごろは「手交付型」と呼ばれる手渡しでの被害が全体のおよそ9割を占めるという。
とりわけ被害を受けやすいのが【1】60〜80歳代の女性で、【2】息子と離れて暮らす【3】戸建住まいの夫婦が狙われやすい。小中高時代の卒業アルバムに電話番号が載っている世代の親が被害にあうケースがほとんどだ。
さらに偏差値の高い高校など高学歴の息子を持つ親は世間体を気にしやすく、被害が表面化しにくいこともあるという。
息子を名乗る電話が自宅に入り、「カバンを忘れた」「会社のお金が入っていた。今日中にお金を用意して」などと急なトラブルを装うのが電話詐欺の特徴。
共通するのが「電話」「困り事」「金」そして「〜さんに渡して」と第三者が登場する点だという。
大和警察署では市内の金融機関との連携を強化していて、高齢者が高額な現金を引き出そうとしている際に通報してもらい、捜査員が現場に行くなど被害防止に取り組んでいる。
自治会などを回り啓発活動にもあたる生活安全第一課の吉田裕警部補(43)は「コツコツと蓄えた預金を一瞬にしてだまし取る卑劣な犯罪。根気よく防犯を啓発したい」としている。
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