市立下福田中学校(溝口広幸校長、生徒数341人)はこのほど、2022年度「子供の読書活動優秀実践校」として、文部科学大臣表彰を受賞した。同校は「生徒が率先して取り組んだ結果の受賞。今後も読書に親しみやすい環境を整えていきたい」と話す。
文部科学省は、2002年度から読書活動を推進するため、優れた取り組みを行う学校、図書館および団体(個人)を表彰している。22年度は、全国で128校(中学校は27校)、県内では3つの中学校が受賞した。 これまで市内では小学校4校、中学校1校の計5校が受賞し、昨年度の上和田中学校に続き中学校では2校目となる。
下福田中学校は、新型コロナ感染拡大の影響で入館制限など、図書館で過ごせる時間が限られる中、各クラスから選出された図書委員が、貸出冊数の数値目標を立て、生徒自身が実現に向けてのアイデアを考案している。お勧めの本を紹介するポップの作成、蔵書を題材にしたイベント「図書館クイズ」の開催、1人に1台貸与する情報端末で本の紹介資料を作成しての全校生徒への配信などだ。
学校図書館担当の犬塚寿美子教諭と濱谷智子学校司書も積極的にこれら生徒の取り組みを支援。教科・行事・時事問題などに関連した展示コーナーの設置、「読書感想文におすすめの1冊」の紹介など、本選びの助けになるガイドブックを3冊発行して生徒の読書や学習への関心を喚起する工夫を凝らした取り組みを行った。犬塚教諭は「具体的な目標数値を設定してから、生徒の中で読書に対する意識の変化があった。年々貸出数も増え、昨年は大幅に目標を超え5500冊以上となった」と振り返る。
貸出数は市内随一
こうした取り組みにより、同校は2020年度の生徒一人当たりの年間入館回数が26・4回(市内全9中学校平均9・4回)、年間貸出冊数は10・9冊(同平均 5・3冊)と、市内中学校の中でも群を抜いた高い利用実績をあげている。今回の文科大臣表彰はこうした成果が評価されての受賞となった。溝口校長は「本校の取組みが評価されて嬉しい。今後も読書がしやすい環境を整備していきたい」と喜んだ。
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