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大和版 公開:2013年9月6日 エリアトップへ

「地域の宝」伝えて300年 上和田薬王院の双盤念仏

文化

公開:2013年9月6日

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眼光鋭く練習を見つめる遠藤さん
眼光鋭く練習を見つめる遠藤さん

 江戸時代中期から大和市上和田で受け継がれている仏教音楽「双盤念仏」。1978年に市から重要無形民俗文化財に指定されたのを機に地元有志が保存会を発足。地域の宝を守り続けてきた。今年も7月から約20回の練習を重ね、9月7日(土)・8日(日)に薬王院(上和田2710)で行われる縁日で披露される。

 双盤念仏とは「双盤鉦(がね)」と呼ばれる鉦と太鼓の音色に合わせて「阿弥陀仏」を唱える仏教音楽。無病息災、家運隆昌の利益があるといわれている。薬王院に伝わる最古の双盤鉦には「享保元年」(1716年)と刻まれていることから、少なくとも約300年の歴史があることが分かる。

 この伝統行事を保存伝承するのが、上和田薬王院双盤念仏保存会(小川新次会長)。会が発足する以前は上和田自治会の有志で伝承してきた。

 保存会のメンバーは84歳から38歳までの23人。中心を担う60代から70代は鉦や太鼓を自ら叩きながら、若手への指南役も務める。決まった教本なども無いため、目と耳で覚え、体で感じたリズムやテンポ、音色をもとに、若手が奏でる音に耳を澄ます。

 指導にあたる遠藤功一さん(68)は「若い人たちが上手くなっていくのが嬉しい」と目を細める。10年ほど前には、新たな会員が覚えやすいようにと念仏を吹き込んだカセットテープを作成。DVDに映像を残す取り組みも始めている。

親子で受け継ぐ

 大沼茂樹さん(55)は義父・賢司さんと交代する形で2年前に入会。婿養子のため、結婚して初めて双盤念仏の存在を知った。当初は全く覚えられず、通勤中の車内で毎日念仏を聞き続けた。「最初は本当に緊張したが、カセットと先輩方の指導で覚えられた。今では、残していきたいという使命感も芽生えました」と大沼さん。小川会長も「大沼さんのように親子で受け継いでくれる人が多い。その使命感があれば、この先も続いていくはず」と期待を寄せる。

 薬王院の縁日は7日と8日。太鼓披露、盆踊りなどのほか、眼病に効能があるとされる「薬師ショウガ」も販売される。双盤念仏は7日が午後1時、4時、7時の3回。8日は午前10時、午後4時、7時、9時の4回披露される。
 

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