日本新聞協会主催の「第5回いっしょに読もう!新聞コンクール」の入賞作品が11月27日に発表され、川和高校1年の吉冨綾華さん=しらとり台=の作文が高校生部門の最優秀賞に選ばれた。
小、中、高校生が家族や友人と新聞記事を読み、その感想や意見を書いて応募する同コンクール。高校生部門は全国から1万4102編の応募があった。吉冨さんの作文は、科学の記事をテーマにした自然体な文章と、考えを冷静に分析している点が評価された。吉冨さんは「まさか自分が選ばれるとは思っていなくて。名誉ある賞をいただけたんだなと実感しています」と喜んだ。
吉冨さんが選んだ記事は、接着剤と厚紙だけで卵を落としても割れない容器を作成する東大教授の名物授業を取り扱ったもの。限られた道具で発想力を競うことがテーマだった。吉冨さんが惹かれたのはその中の「小学生成功率、東大生より上」という見出し。読みながら「自分だったらどんな容器を作るか」を考えてみたが、うまくアイデアが浮かばなかった。「昔は作品を作ってから『失敗』に気づいていたが、今は作る前に失敗例を頭で描いて案を消している。だから知識の多い東大生より小学生が成功するのでは」と創造性の重要さに気づいたことを書き、「答えが一つでない問いかけがあったら、失敗を怖がらず自分の言葉で伝えたい」と提言した。その冷静な分析や、今後の考え方への影響を素直に表現したことが評価された。
中学生の時から作文コンクールなどで入賞経験があった吉冨さん。今回の受賞で「もっと他の人の作文を読んでみたい。いろんな人のいろんな考えを知りたい」と考え方が変わったようだ。
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