大和版 掲載号:2017年7月28日号
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現在、北海道を拠点に森林風景を撮影する写真家・写真絵本作家の 小寺 卓矢さん 南林間出身 46歳

幸運つかむ「自然体」

 ○…「森に息づくいのちの繋がり」をテーマに北海道や本州の森林を撮影し、書籍・写真絵本など多方面で作品を発表している。写真絵本は、道徳副読本や読書感想文の課題図書にも採用され、6月に最新刊『いろいろはっぱ』を刊行。昨年に引き続き、母校で特別授業を行った。

 ○…青春時代は長続きしないことが多かった。南林間小ではサッカーを2年で、南林間中ではハンドボール部を1年の夏休みに、海老名高ではワンダーフォーゲル部を1年の夏休み前に、日大では南米民族音楽部を入部歓迎会の後にやめた。そんな中長く続いたのが、小5で始めたボーイスカウト。キャンプを通した自然との触れ合いに夢中になった。また、大学でカメラ好きの友人に出会ったことでカメラが大好きに。泉の森にも足を運び、植物にレンズを向けていたという。

 ○…自然とカメラ。自分の好きなものが組み合わさった「自然写真家」に憧れを抱き、大学卒業後、アラスカへ。そこで出会い親交を深めたのが、写真家の故・星野道夫氏だった。「初対面の時のことは興奮して何も覚えていない」と若き日の感動を振り返る。その後、星野氏から『GOOD LUCK』とメッセージがついたカメラを譲り受け帰国。写真家として歩み始めた時期に星野氏の訃報が飛び込んできた。「宿題をもらった気がした。生と死とは何かと考えた」。現在は北海道芽室町に拠点を構え、森林を舞台に、生も死も見つめた作品を発表している。

 ○…「森では、写す対象を自分で選択し、足元でコケや草を踏んでいることを忘れてはいけない」と、いつも自然への謙虚な気持ちを忘れない。謙虚で飾らない姿勢は人に対しても同様で、どのエピソードも人との出会いへの感謝に溢れている。「今まで幸運が重なっていて、『GOOD LUCK』という言葉が深く心に響く。僕はその幸運を逃さずつかみとれる力はあると思う」と小さく胸を張った。

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