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シリーズ【16】 何が違う?「胃ポリープ」と「早期胃がん」
「胃ポリープから胃がんになる、と思われがちですが、実はこの二つは全く性質が異なります」。こう話すのは、国立がんセンターで内視鏡技術の習得に励んできた平島院長。進行具合や将来がん化するか否か―。毎月、がんをテーマに連載。今月は「胃ポリープと早期胃がんの違い」について紹介する。
この2つの最も大きな違いは、将来がん化するか否か。「胃ポリープの場合は、がん化するケースが少ない一方、早期胃がんは、確実に進行がんになります」。胃ポリープがあることは誰もがあり得ることだが、その大部分はがん化しない。早期胃がんの場合は進行が早く、内視鏡で治療できる期間が短いのが特徴だ。早期胃がんと胃の炎症である「びらん」は見た目が非常に似ており、注意が必要だという。「粘膜の色が変化し、平坦な形をしているのみの早期胃がん。そのため、影絵の原理で凹凸を見るバリウム検査では、大半が引っかかってきません」
つまり、実際に胃の表面を見なくては、早期発見・治療につながらず、痛みなどの症状も乏しいため、バリウム検査で発見された胃がんは大部分が外科的手術となり、胃が無くなってしまう。そこで同院は、将来がん化する恐れがあるか否か、より高精度な診断を追究するため、がんセンターと同式の胃・大腸デジタルハイビジョン内視鏡を導入。100倍に拡大観察する拡大内視鏡も導入し”微小な病変”の発見につなげている。【次回は「逆流性食道炎」について】
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