中高生を対象にした日本最高峰の科学コンクールとされる「日本学生科学賞」の神奈川県作品展の審査が10月8日に行われ、すすき野中2年の伊藤悠さんが最優秀賞にあたる県知事賞を受賞した。また、同校から5個人2グループが入賞し、最多受賞者を出した学校に贈られる学校賞も5年連続で受賞した。
中高生が「物理」「化学」「生物」「地学、環境」の4分野での研究成果を発表する同賞。今年は新型コロナの影響で出品数は例年より少なめの124点。すすき野中は16作品を出品した。
県知事賞を受賞した伊藤さんの作品名は「聖牛(ひじりうし)は本当に効果があるのかII」。聖牛は川の氾濫を防ぐために武田信玄が発案したとされ、木材を三角すいの形に組み上げ、水の勢いを弱めるために川沿いに設置するもの。伊藤さんは昨年も同じテーマで研究し、今年は川の深さを変えた場合の違いなどを何度も実験するなど規模を広げて再挑戦。昨年は全国で3等を受賞し、「今年は1つでも上を目指せたら」と準備を進めている。
県科学教育振興委員会長賞受賞の三上真里奈さん(3年)は「トンボのトンボ返り」について研究。飛行性能を調べるためにビデオで撮影し、模型で空気の流れを探るなど研究を重ねた。「予想以上にトンボの羽の可動域が広くて面白かった」と感想を話した。
そのほか、入賞にあたる県科学教育振興委員会賞を受賞した若谷楓さん(3年)は、温度や粘性の違いによる水中の泡の動きの変化を調べた。植松芳代さん、高橋璃沙子さん、大野桜さん(3年)の3人は、蜘蛛の糸がどの位の荷重に耐えられるか実験を重ねた。また、有竹涼さんと藤本朱音さん(3年)は「ゴーヤの苦み」について、苦みの元となる成分などを研究した。山田知佳さん(3年)は果物のキウイと虫の幼虫が互いに寄せつけない仕組みを研究。そして、井手田眞歩さん(2年)は、なめこのぬめりに血糖値を下げる効果があることを調べ上げた。渋谷莉央さん(3年)は、カメムシについて調べ上げ、臭いだけではない一面を発見した。同校の小林靖幸教諭は「コロナ禍で研究が難しかった部分もあるが、みんな頑張ってくれた」と生徒たちを労った。
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