笑顔のために玩具づくり こどもの国・工作ボランティア
「ほら、できた!」。覚束ない手つきながらも、手ずから作ったかざぐるまに、思わず笑みがこぼれる子どもたち。ふぅ〜、くるくるくる―。すぼめた口で吹くと、2色の折り紙が混ざり合いながら回転する。その軽やかさに、ご満悦だ。
奈良町・こどもの国での、こうした笑顔と創作意欲は、年齢も住まいも様々な数人のボランティアによって支えられている。
子どもと工作が好き
ボランティア歴10年ほどの松井さん。「こどもの国が近くなるから」という理由で、数年前たまプラーザから奈良町へと越してきた。「子どもたちが簡単に作れるように」。かざぐるま用の折り紙には、切り込みや、中心軸となる穴を仕込むほか、ストローとんぼになる牛乳パックにも、丁寧にカッターを入れていく。勤め先から帰宅後、何時間も、何百枚も作業する姿に、家族も「好きねぇ」と呆れ顔だが、「ちょっとは休んだら」と応援してくれている。「昔から工作が好き。あと、子どもの笑顔が励みになるよね」と優しく微笑む。
長年続けていると、子どもたちの変化にも気づく。「昔は赤や青とか、鮮やかな原色の折り紙を選ぶ子が多かった。最近は男の子でもピンクや水色とかパステル色を選ぶんだよ。優しくなっているのかな」。
メンバーは皆、子どもが喜ぶモノへの研究も忘れない。「人気のキャラクターの折り方は、インターネットで調べたり」とはにかむ。子どものような純粋な瞳をもつメンバーは、今日も来場者を温かく迎え入れる。
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