7年間で約4万キロを歩く、天台宗の総本山比叡山を代表する荒行「千日回峰行」。その行者に手作りわらじを履いてもらおうと、比叡山延暦寺=滋賀県=に献納しているグループ「関東わらじ会」では寺家ふるさと村「四季の家」で月1回、活動を続けている。
青森県の宗教法人「松緑神道大和山」が行者わらじ1500足と菜種油、蓮華笠を、親交のある比叡山に30年来、毎年献納しており、その活動にちなんだもの。古橋五郎さん(69)=都筑区在住=は、大和山でわらじ作りの指導を受けたことを機に、7年ほど前に同会を発足させた。大和山から譲り受けたわらを使い、半年ほどで約40〜50足を製作。比叡山で行われる10月の献納行事に向け、大和山での検品を経て3月に送り届けられている。
会員は約10人で、献納はこれまで3回。寸法など規格があるが、1人3足作れば必ず1足は作者名付きで比叡山に届けられる。わらじ選びは行者本人が行うといい、「千日回峰行は命懸け。行者の方に履いてもらえるよう、心に届くわらじを作りたい」と古橋さん。古橋さんの妻で会員の富子さん(60)は「行者を支える縁の下の活動として、仲間が増えれば。宗教や思想を超え、平和を祈る心が広がってほしい」と語った。
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