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青葉区版 公開:2015年8月6日 エリアトップへ

細く長い支援をつなぐ 【15】すみよし台在住 飯塚絹子さん

社会

公開:2015年8月6日

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山元町の被災体験がまとめられた冊子を手にする飯塚さん(68)
山元町の被災体験がまとめられた冊子を手にする飯塚さん(68)

 「あの時は、誰もが何かせずにはいられなかったはず」。女性団体「ふぇみん婦人民主クラブ」の一員として、定年退職後からベトナムの子どもたちの支援を続けていた飯塚さん。被災地に住むメンバーがいることを里親名簿で知り、安否確認のメールを送ったのは震災から1週間後、3月18日のことだ。震度6強の揺れを観測し、津波の被害を受けた宮城県山元町の宮城病院に勤務する中原寛子さんから、その日のうちに応答があった。「高さ10mの津波が押し寄せてきた」「5千人が行方不明」――。現地から届く生々しい声に「これは大変なことだ、と思った」。状況を聞きながら、現地で必要な物資を送ったのが支援の始まりだ。

 中原さんの尽力により、病院の待合室の一角に支援物資を置くコーナーが設けられることになった。近隣住民に声をかけ、靴下や下着、シャツなど段ボール2箱分を集めては送った。行政では対応しきれないため、個人レベルでのやりとりになったという。「それも、2年で打ち切ったの。無料だったから、復興してきた商店街の邪魔をしてしまうのでは、と思って」

 山元町には、2011年5月に訪問。自治組織からできたという避難所の真庭区民会館には、テントも多数あった。「生活の場。失礼だから、建物の中には入らなかった」。すれ違うのは自衛隊の車や瓦礫を運ぶトラックばかり。黒板には死亡者、行方不明者の数が記録されていた。防風林も流され、風の強さが気になった。「海沿いの瓦礫の中を歩きながら、今また地震がきたら私たち終わりね、なんて話していた」。その周辺にも捜索中の遺体が埋まっていたであろうことは、後になってから知った。

 同年6月には福島県郡山市で生春巻きの炊き出しを実施。その後も「細く長く、しつこく続けていきましょう」と、仲間を募り、年に一度の訪問を続ける。「宮城病院を拠点に、人とのつながりを大切にしていきたい」。今年の秋にも、現地を訪れる予定だ。

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