昭和大学藤が丘リハビリテーション病院で、今年も高校生による壁画制作が行われた。「リハビリの励みになれば」と2014年から鶴見区の橘学苑高校が続けてきた取り組みで、有志の生徒26人が夏休みの8日間で完成させた。
壁画は、同校デザイン美術コースの生徒が制作。リハビリに使われる5階までの「階段室」を毎年1階ずつ仕上げ、今年は1階から地下1階の壁を活用した=写真。
今回のテーマは、フランス語で光を意味する「Lumiere(ルミエール)」。参加生徒が提出したデザイン画の中から、学内選考と同病院の職員による最終選考を経て選ばれた、呉(ご)玲乃(れいな)さん(3年)の作品だ。「地下に続く階段なので明るい印象にして、患者さんが穏やかな気持ちになれるような温かい空間をイメージした」と呉さんは話す。
世界の風景描く
作品では北極のオーロラやハワイの夕日、田舎の朝焼けなど、世界中のさまざまな「光」を取り入れた風景が描かれている。場面ごとにグループを作って制作を進め、実際の壁の大きさにあわせて急きょ絵を足すなど、臨機応変に対応してきた。1つの場面を複数の線で仕切ることで、多方面に視線が向くよう工夫したという。平町公教諭は「地下から上がってくる場所柄を上手に生かした構図」と評している。
呉さんは「皆で作り上げた作品。景色が変わっていく様子を楽しんでもらえたら」と話している。
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