振り込め利殖 高齢者狙う詐欺が増加 発生件数は県下ワースト
港南区内で振り込め詐欺や利殖詐欺など高齢者を標的にした詐欺が相次いで発生している。港南警察署によると、今年になって5件、被害総額は445万9000円にもなる(3月15日現在)。発生件数は県下警察署管内でもワーストの状況で、同署は警戒を強め、注意を呼びかけている。
振り込め詐欺は2011年の1年間で25件(未遂1件含む)発生し、3824万5080円の被害があった。今年はすでに4件発生しており、345万9000円の被害が出ている。
このため、同署は金融機関への注意喚起や家庭への戸別訪問、チラシのポスティングを続けているほか、振り込め詐欺が多発する年金受給日には金融機関のATMで警察官が警戒を強めている。今後、被害が拡大するようであれば、緊急対策として自治会町内会長や自治会町内会の防犯担当とともに対策会議を行うことも考えているという。
振り込め詐欺4件の手口(=上記表に実例2件)を見ると、新しい手口はなく、従来から被害が報告されているものばかりだった。それでも被害に遭ってしまう理由について、同署は「『自分はしっかりしている』という過信により、信じ込んでしまっているのでは」と推測する。同署によると、最近は自宅付近の地理やATMの場所などもインターネットで簡単に調べることができるため、犯人の会話や指示も的確で、信じてしまいやすいという。また、自宅までお金や通帳を取りに来るケースも多く、実際に会ってしまうと信じてしまう場合が多いという。
防ぐポイントは家族
同署は被害に遭わないために、自宅の電話を常に留守番電話に設定し、慌てない体制づくりを推奨しているほか、詐欺を疑う電話には「必ず、家族に相談を」と訴える。一方で、最近は離れて暮らす息子や孫の声が分からない場合もあり、それも被害増加の要因となっている。普段から家族とコミュニケーションをとっておくことが、被害を防ぐ有効な手立てといえそうだ。
利殖詐欺も注意
その他、未公開株や社債などで簡単に利潤が得られるとする利殖詐欺も3月に発生。70代男性が100万円の被害に遭った(=表)。
同署は高齢者を対象に、利殖詐欺の電話が増えているとし、振り込め詐欺同様に注意を呼びかけている。
詐欺の疑いは同署へ。【電話】045・842・0110
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