2011年度に港南区内で発生した燃やすごみの量は3万4272tで、前年度から微増していることが分かった。これを受け、ごみ処理業務を行う横浜市資源循環局港南事務所は町内会館で地域住民にごみの分別方法の説明を行うなど、削減に向けた啓発活動に積極的だ。
同事務所の高橋芳伸所長によると、この要因の1つに考えられるのは昨年9月の大型台風。これにより排出されるごみには木の枝葉、屋根や壁の部材が増え、その時点まで前年ペースを下回っていた燃やすごみの量が増加に転じた。また、収集日数が前年よりもわずかに増えたことも一因になっているという。
だが、1人1日あたりの量でみると全市平均の432gに対して区では425g。418gだった10年度からは微増していたものの、市内18区では6番目に少なかった。
これについて高橋所長は、10年度までに01年度比でごみ排出量を30%削減することを目標にした市の減量・リサイクル活動「ヨコハマはG30」が区民に浸透し、「分別の意識が高まりごみの量が減った」と語る一方、従来の削減方法では「限界値に達してきているのではないか」と指摘。
さらなる削減を進めるために、「重さに換算すると生ごみ全体の8割を占める水分を切れば、重量の削減だけでなく燃焼効率も上がる」とし、同事務所では地域のスーパーの店頭やマンションのエントランス、さらにゴミ収集車にプレートを貼って水切りの徹底を呼びかけ。また、生ごみ処理機や土と混ぜ合わせて生ごみを分解させる土壌混合法により、家庭で処理する方法も紹介している。
一方、リデュース(発生抑制)、リユース(再使用)、リサイクル(再生利用)を推進しようと10年度に始まった「3R夢(スリム)プラン」について、内容が分かりずらいという声もあがっていることを明かし、これにより「分別が緩んできている面もあるかもしれない」と話す。
その上で高橋所長は、プラスチック製容器包装と紙の分別、生ごみの水切りが浸透すれば燃やすごみの減量の余地はあると主張。6月中は早朝に集積場所で分別状況についての確認を実施しているが、「紙の混入など、まだご理解を頂けていない部分もある」とし、改めてその重要性についても訴えていく方針だという。
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