高校生がプロのジャズ奏者と共演する「高校生×プロの技 一日限りのJAZZ演奏会」が8月24日、港南区民文化センター「ひまわりの郷」ホールで開催された。港南区役所とひまわりの郷による初めての事業として行われたもので、プロの指導を受けた永谷高校の3年生5人が、夏の練習の成果を地元のステージで披露した。
演奏会は「港南区地域文化の担い手応援事業」として、高校生がプロ奏者から直接ジャズ演奏の指導を受け、その成果を発表する場として企画。従来、高校生を対象にした区の文化事業が少なかったこともあり、「地元の観客を前に地元のホールで演奏することを通じ、地域での文化活動の楽しさを体験してもらえれば」と港南区役所地域振興課の担当者は狙いを話し、「将来的には地元密着の音楽家が生まれてくれれば」と願いを語る。今回は、例年ひまわりの郷でクリスマスライブを開催しているプロのテナーサックス奏者・高橋知己さんらが指導役となって、準備が進められた。
参加者は港南区内及び近隣の高校に呼びかけて募集。楽器経験のある生徒という参加条件があった一方、ジャズ経験は不問で、実際に集まった生徒たちも全員がジャズ初挑戦だった。練習は8月中にわずか3回で、1回の練習も2時間ほどだったため、高橋さんは指導にあたり、「短い練習時間だったので、細かい技術よりもジャズを楽しんでもらえることを第一にした」と振り返る。
アドリブも楽しんで
24日のステージに出演したのはいずれも永谷高校3年生で、雨宮愛海(あめのみやまなみ)さん(ピアノ)、佐藤琴乃さん(同)、富川結さん(フルート)、松下廉君(アルトサックス)、水口麗優(まゆ)さん(チューバ)の5人。来場した約280人の前で、「BLUE BOSSA」など数曲をプロ奏者と共に披露した。
中学3年までピアノを習っていたという雨宮さんは「クラシックは譜面通りだったけど、ジャズでは『自由に』と言われて戸惑いもあった」と明かす。本番のステージでも即興の演奏が多かったというが、「とても楽しい演奏会だった。プロの演奏も格好良くて、またピアノを勉強してみたいと思った」と意欲を語った。
また当日は、所属ミュージシャンが上大岡駅などで路上ライブを展開する(株)ディストル・ミュージックエンターテインメントの生明(あざみ)尚記代表取締役も登壇して講演。生明さんは地域での役割について、「若手アーティストによる地域での音楽活動が、街の人の会話のタネになれればうれしい」と思いを語った。
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