横浜市は先月22日、地震などで倒壊の恐れがある個人所有のブロック塀の撤去や軽量フェンス設置を対象とした補助制度を創設すると発表した。今年6月に大阪北部地震でブロック塀の倒壊で女子児童が死亡したことを受けたもので、市内全域を対象に、上限30万円を補助する。
対象は、道路などに面する個人が所有するブロック塀や石積塀などで高さ1m以上のもの。市の職員が現地調査を行い決定し、塀の高さ(2・2m以上)や厚さ、控え壁の有無、傾きやひび割れなどをもとに判断する。ブロック塀を全て撤去する工事と、撤去後に軽量フェンスや生垣を新設するセットの工事の2種類で、撤去工事は10分の9、フェンスなどの新設は2分の1が補助される。
予算は約1億円で、第3回市会定例会で補正予算を提出し、議決後の10月4日から事業を開始して2021年度末までの約3年半を期間とする予定だ。地震が発生した6月18日以降にすでに撤去した場合でも、写真などで確認できるものについては対象とする方針だ。
大阪北部地震受け対応
大阪での事故を受け、横浜市は市立小学校343校の通学路の安全確認をスクールゾーン対策協議会などと実施。塀の高さが2・2mを超えるものや、高さ1・2m超で2・2m以下の傾きやひび割れが疑われるブロック塀が通学路だけでも5144カ所あった。ブロック塀の補助については現在、市には2つの制度があるが、いずれも補助対象が限定されている。地震による火災の危険性が高い地域などに限定されている「身近なまちの防災施設整備事業」は、15年度から17年度までで補助件数は2件だった。
市建築局によるとすでに制度に関する問い合わせが200件以上あったといい、「市民の関心が高いと感じている。スピード感を持って対応したい」と担当者は話した。
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