2022年の年頭にあたり、本紙では港南区の栗原敏也区長にインタビューを実施した。就任1年目の振り返りや区運営方針の進捗状況、今後の取り組みなどを聞いた。
協働の地域づくり
――就任1年目ですが、港南区の印象や、新型コロナ対策などに翻弄された初年度を振り返っていかがですか。
「私は、8年前まで港南区に勤務しておりました。当時、地域振興課長として、区民の皆さまと一緒に議論を重ね、他区に先駆けてスタートした『協働による地域づくり』が今でも色あせることなく続いていることを、大変嬉しく思います。港南区は『自分たちでできることは自分たちで』という考えのもと、地域で暮らす様々な人や団体が協力し合っています。私たち区役所も、協働のパートナーとして『明るく元気ひまわりこうなん』を目指して、皆さまと一緒に歩んでいきたいと思っています。
新型コロナウイルス感染症については、区内2カ所でワクチンの集団接種を進めました。また、特に第5波と呼ばれる8月以降、区内でも感染者数が急増。感染症対策を区の最優先事項ととらえ、感染症に関する相談対応、発生届にもとづく聞き取りや宿泊施設調整、安否確認などに区を挙げて取り組みました。区民の皆さまの生命・財産を守るという区役所の最も大きな使命に、区職員が一丸となって取り組むことができたのではないかと思います」
――今年度の区運営方針の進捗状況についてお聞かせください。
「区運営方針の5つの柱に沿って、ご説明いたします。
まず『安全・安心のまちづくり』として、災害対策などに取り組みました。区独自で地区センターなどの風水害避難場所へ感染症対策の備品を配備したほか、12月から『港南区緊急時情報伝達システム』をリニューアルしました。災害時に電話をかけていただくと、最新の避難指示や避難場所の開設・混雑状況を自動音声でご案内します。(【電話】050・5490・3993)
『見守り・支えあいのまちづくり』として、子どもや高齢者・障害者の日頃の見守り・支えあいを進めました。小学生の登下校を地域全体で見守る『港南ひまわり83運動』を進めたほか、世界アルツハイマーデイ(9月21日)に合わせ、区内を走るバス車両430台に認知症への理解と見守りを啓発する車内広告を掲出しました。
『誰もが元気で健やかに暮らせるまちづくり』として、子育て支援などに取り組みました。区役所で母子健康手帳をお渡しする際の面接を、土曜開庁日でも充実させるため『母子保健コーディネーター』の体制を強化したほか、コロナ禍でも育児不安を軽減できるよう、区ホームページやオンライン講座を活用し、子育てが楽しくなるコツや『離乳食と0歳児の生活』などの情報発信を行いました。
『住み続けたいまちづくり』では『横浜3R夢プラン』の推進や、区の魅力発信などに取り組みました。3R(リデュース・リユース・リサイクル)をテーマに小中学生の皆さんから30秒の動画を募集する『港南区3R夢‼動画コンテスト』や、小学生の皆さんからおすすめの景色や好きなお店などの写真を募集する『港南こどもまち自慢』などを実施し、子どもならではの新鮮な視点に、我々も気づかされるものが多くありました。
『正確・丁寧な行政サービスの提供』として、区民生活の基本となる行政サービスの提供や、わかりやすい情報提供などに取り組みました。地域で活動される皆さまの様子を『まち・ひと・ダイアリー』=二次元コードあり=として区ホームページで発信したほか、地域密着型アプリ『ピアッザ』で区の公式アカウントを開設し、イベント等の情報発信を行いました」
企画「ハイブリッド」で
――港南区の今後の重点課題や取組みは。
「昨年11月に港南公会堂で開催した『こうなんこどもゆめワールド』は無観客としましたが、子どものダンスや楽器演奏などのライブ配信を行いました。公会堂の定員(525席)を大きく超える4千以上ものアクセスをいただき、遠方に住むおじいちゃん、おばあちゃんからも『なかなか横浜に行くことができない中、自宅から孫の演技を見ることができて、とても嬉しかった』とのお声をいただいています。
コロナ禍で得たこうした気づきをもとに、今年は、様々なイベントや講演会を直接見ること、映像を通して間接的に見ることを合わせて、『ハイブリッド』で実施していきたいと思っています。人と人とが顔を合わせるつながりを大切にしながら、こうしたデジタル技術を活用した取組も進め、区民の皆さまの利便性や満足度の向上につなげていきます」
――最後に区民の皆さまヘメッセージをお願いいたします。
「これからも、区民の皆さまとの協働により、未来を担う子ども達がいつまでも住み続けたいと思える『愛あふれる ♥ふるさと港南』を目指してまいります。本年も、どうぞよろしくお願いいたします」
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