日本マーチングバンド協会が主催する第49回マーチングバンド全国大会が12月11日、さいたまスーパーアリーナで行われ、小学生の部に港南区の小坪小学校(小編成)と下野庭小学校(大編成)が出場した。大舞台で演奏を披露し、小坪小はビジュアル面を、下野庭小はパフォーマンス面を高く評価された。
2校は神奈川県大会、関東大会を経て、全国大会の出場権を手にした。小坪小と下野庭小はマーチングバンド全国大会の常連校で、今大会でも小坪小が50人以下の小編成部門、下野庭小が51人以上の大編成部門でそれぞれ出場した。
53人一丸で
1年生から6年生まで53人のメンバーで臨んだ下野庭小学校。部長を務める野口陽花里さん(6年/チューバ)は3年生の時に入部し、「最後の学年なので、悔いなく楽しくできればと思っていた。本番はそれができた」と笑顔を見せる。
下野庭小は今大会「道化師」をテーマにした楽曲で出場。緊急事態宣言で全体練習ができなかった時期には、パートごとにリモートで練習を重ねていたという。担当教諭の荻野瞳さんは「1年生から6年生までどうしても学年の差がある。けれど6年生が中心になって、よく見てまとめてくれた」と語った。
野口さんは「先生や保護者、それから地域の人たちも応援してくれた。その人たちに対する感謝の気持ちを込めて、大舞台で演奏できてよかった」と話した。
ブルーロビンズを「もう一度」
小編成部門に出場した小坪小は3年生から6年生までの27人で大会に臨んだ。部長の中島千晴さん(6年/チューバ)は大会を振り返り、「緊張はなかった。アリーナから見る景色はこれで最後なんだなと思って、悔いなく演奏できた」と話す。
小坪小の楽曲は人気アニメ「炎炎ノ消防隊」の楽曲を取り入れ、「ホムラ」をテーマにしたもの。小坪小のマーチングは伝統的に「金管バンドブルーロビンズ」の愛称で親しまれてきたが、昨年はコロナの影響で大会出場が叶わなかったという。アニメの世界観に重ね、「ブルーロビンズは終わりじゃない。もう一度立ち上がるんだという熱い気持ちで取り組みました」と中島さんは語る。中沢梢さん(6年)も「低学年の子たちに教えるのは難しかったけど、少しずつ覚えていってくれた」と笑顔で練習を振り返った。
また特徴的だったのは楽器経験のある保護者らが演奏指導や指揮でも活動を支えた点だ。担当教諭の鈴木宏典さんは「今年のメンバーは初心者が多く、コロナによる活動制限もあった。近年の職員の働き方改革もあって練習を確保するのが難しい中、ここまでできたのは保護者の厚いサポートと6年生の強い気持ちが大きかった」と語る。
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