昨年7月に設立した「まちだ生涯学習コーディネーターの会」の会長を務める 浦崎 道教さん 山崎町在住 62歳
知りたい心が生んだ絆
○…被災地復興のために何をするのが一番よいか。「答えは分からない。でも地域の皆で考えて知識や気持ちを共有し合えば、絆とか思いやりとか、人に一番必要なものが新たに生まれる」。今月から5回に渡って、被災地の状況などについて写真家や映画監督、大学研究員など専門家を招き講演会を企画。1月の時点で満席となった。専門家は皆、会員の友人や、友人を介して知り合った人たち。会を設立して半年が経ったが「被災地を知りたい気持ちは、人生の何十年ぶんもの人間関係を生んだ。動けば変わるんだと思った」
○…昨年2月、まちだ市民大学HATS主催の「生涯学習コーディネーター養成講座」に参加。「サークルを立ち上げるノウハウを学び、お寺巡りでも山登りでも、誰かと何か新たな趣味が持てれば」と気軽な気持ちで受講したが、講座期間中に東日本大震災が発生。気持ちが一変した。4月から講座が再開し最終講座の終了後、受講していた仲間に「会を立ち上げよう」と声をかけた。「偶然にも最終講座のテーマは『私たちは、町田で何をするのか』。もう震災に関連した何か役立つことをしたい一心だった」と振り返る。復興に繋がる専門的な知識や技術はない。「でも人と人を繋げて、支援の足がかりとなる場は提供できる。地域とはただ帰って寝る場ではないんだよね」と優しく語る。
○…スティーブ・ジョブズの本やビデオが自宅に並ぶ。「尊敬というより別次元の人。ずっと前から好きです」。先日娘に本を貸して欲しいと頼まれ、そこから話が弾んだという。「今までにない会話で新たな繋がりが生まれたよ」と満面の笑み。絆作りは”別次元の人”からでも生まれる。
○…現在会員は19人。今後は地域住民が気軽に参加できる趣味の講座も企画していく。日常も復興支援も大切なのは皆で言葉を交わし、それを継続させること。「誰でもできるけど難しいんだよね」
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