自主保育の会「山崎こどもの家ぱんだ」の責任者を務める 藤田 直美さん 南大谷在住 60歳
子育てに縛りいらず
○…山崎団地内にあるプレハブの中で形に囚われない子育てをしてきた。一般的な幼稚園や保育園には園長がいるが「私はあくまで責任者。保護者の方々と一緒に子育てをしていきたかった」。設立当初に所属していた子どもらは今も「どうすれば保育師になれるかな」「大学卒業するよ」と”ふらっと”顔を見せるという。「小さな集団なので1人ひとり本当に我が子のようです」と満面の笑み。成人を迎えるまでは必ず毎年年賀状を送り、卒業祝いなども贈る愛情は親心そのもの。
○…保育師や幼稚園教諭の資格を取得したきっかけは「夏休みが欲しかったから」と苦笑。教育者になりたいという気持ちはなかった。30代の頃、私立幼稚園に勤めているうちに、園の子育て感や教育の固定概念に囚われず子ども1人ひとりに合った子育てをしたいと思った。1972年、前身となる「なかよし幼児教室」を地域住民と共に設立。「当時は幼稚園不足だったのでそれも解消したかった」。85年、名称を変更したが継続した運営を実施。異年齢の場を作り、その子どもに合った音楽や運動をさせる方針は今も変わらないが「毎年保育のスタイルは自由に変わります」
○…保育者として働く一方で、両親や夫の介護も行い、自宅と両親の家を行き来している。「保育と介護、人生の対極を肌で感じることができるのは自分の財産になる」。1番の癒しは「やっぱり子どものエネルギー。どんなときも子どもたちがいると笑いが生まれるんですよね。不思議なことに」
○…日本の原発問題は「今の時代に生きる人たちの課題。大人が子どもを守らないと」と力強く語る。子どもたちが食べる野菜や水には産地などに注意して使用するなど、注意を払う。家庭によって価値観は様ざまだが「子どもの環境を1番に考えるのが親や保育者の務め。子どもたちが自分の人生を自分で歩ける大人になるように、体や心を守りたいです」
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