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町田版 公開:2013年9月12日 エリアトップへ

麻布大学の教授で、超低温保存した精巣をもとに子豚を誕生させることに成功した 柏崎 直巳さん 町田市在住 54歳

公開:2013年9月12日

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「前例のないこと」への挑戦

 ○…超低温保存した子豚の精巣をマウスに移植させ、この精子から作った受精卵で、正常な子豚の生産に世界で初めて成功した。これにより、優秀な個体の遺伝子を凍結保存し、次世代に繋げることが可能になった。この技術の応用で、「最終的には人間の病気の治療法や治療薬などの開発にも貢献したい」。動物の研究は全て、ヒトの福祉・医療に繋がると、未来を見据える。

 ○…町田市出身。中学・高校は、勉学は二の次でサッカーに精を出した。勉強嫌いだった学生時代、唯一好奇心を刺激されたのは「生物」。おのずと身近に感じていた麻布大学への進学を決め、豚の生殖学の研究に没頭した。卒業後は食品会社やオーストラリアのベンチャー企業などで養豚に携わる。転職の度、常に頭にあったのは「ステップアップ」。「前例のないこと、誰もやっていないことに挑戦することに意味があるんです」。リスクの大きさを感じつつも、チャレンジ精神は決して忘れない。

 ○…現在、母校である麻布大学・獣医学部で教鞭をとる傍ら、研究や論文の執筆活動に追われる毎日を送る。「締切の近い原稿をいかにやっつけるかで頭がいっぱい」と苦笑い。しかし、多忙な毎日に充実感も感じており、暇を見つけてはサッカー少年だった頃を思い出すようにジョギングに出掛けることも。「夢は東京マラソン出場。初回からずっと申し込んでいるのになかなか…教え子なんて一発で当選しているのにね」

 ○…食べることも幸せ、医療が充実するのも幸せ。豚の研究は、畜産の分野に限らず、ヒトの健康にも役立つと熱弁をふるう。今後は生殖技術者として、産婦人科の医師などとより強い協力体制を築き、ヒトの福祉のために研究を重ねる。「自ら培ってきた経験を、後輩でもある教え子に継承するのも使命」。大学の理念である「地球共生系」を胸に、動物のため、ヒトのための「前例のないこと」への挑戦は続く。
 

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