徒然想 連載287 花のお寺 常泉寺 住職・青蔭文雄
今月は、七種施あり、財物を損せずして大果報を得ん、です。
出典は、インド、大乗経典『雑宝蔵径(ぞうほうぞうきょう)』
意は、お金や物を使うことなく、七種類の布施ができ、それによって、大きな果報を得ることができると、いうことです。
よく昔から「無財の七施」といわれている教えで、実践行のひとつです。布施とはインド語で「ダーナ」と言い、自分の物を人に施すことです。金や物だけでなく、他人への優しい気遣いや愛情も布施です。
七種類の布施行とは、
一、眼施(げんせ)...優しい思いやりの眼を向ける。
二、和顔悦色施(わげんえつじきせ)...嫌な顔をせず、穏やかな楽しい顔つきをする。
三、言辞施(げんじせ)...優しい思いやりに満ちた言葉をかける。
四、身施(しんせ)...立って、迎えたり、挨拶する。
五、心施(しんせ)...人に対して思いやりと気遣いの心を施す。
六、床座施(しょうざせ)...座席を与える。(今なら電車で席を譲る。)
七、房舎施(ぼうしゃせ)...家に招き入れて歓待し、あるいは泊めてあげる事
です。
桃蹊庵主 合掌
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