造り酒屋が新酒の完成を知らせる縁起物「酒林(さかばやし)」が昨年12月19日に松田町の中澤酒造(株)(鍵和田茂社長)、23日に大井町の井上酒造(株)(井上寛社長)でつるされた。
酒林は杉の葉を束ねて球状にしたもので、杉玉とも呼ばれる。造り酒屋では、その年の初搾りにあわせて新しいものと交換して新酒ができたことを伝える目印としている。
中澤酒造では社長の友人の有川格さんが、10年前からボランティアで酒林を制作。今回は、酒造の後継者の鍵和田亮さんが友人の造園業者と一緒に松田山で採集してきた杉の葉を使用した直径約60cm、重さ30kgの酒林が届けられた。鍵和田社長は「(初しぼりは)香り豊かなすっきりとした飲み口に仕上がった。新酒ならではの味を楽しんでもらいたい」と話している。
井上酒造では6年ぶりに酒林を制作。以前は酒造りを担当していた杜氏が制作したものを飾っていたが、近年は作り手がいなかったという。その話を知った町の職員が同町柳で竹細工を作っている川口勝三さんを紹介。川口さんも酒林を作るのは初めてだったが資料などを元に直径約60cmの酒林を完成させた。井上社長は「水を加えていない新酒本来の味と香りをぜひ楽しんでもらいたい」と話す。
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