大野山周辺の山間地で90世帯215人(2014年12月1日現在)が暮らす山北町共和地区にこのほど、消防団を後方支援する消防支援隊が組織された。山北町内では初めて。
共和消防支援隊には地域の男女28人(写真は24人)が参加した。男性にはかつて消防団で活躍したOBも多くいる。
支援隊発足の背景には消防団の慢性的な団員不足がある。共和地区には山北町消防団の第7分団(浜田登志郎分団長)があり13人が所属している。定員より2人少ないうえに、この中には町外に住む団員2人も含まれているため、火災など緊急時に出動できるのは11人(男性9人・女性2人)となっている。
こうしたなか、消防団を後方支援する活動の必要性に着目した共和連合自治会の杉本君雄会長=写真・前列中央右が支援隊の立ち上げに動いた。
発足に向けて、自治会などを通じて広く住民に参加を呼び掛け消防団の現状も伝えたところ、かつて消防団で活躍した経験者ら男性13人に加え、女性15人も名乗りを上げた。
支援隊の主な活動は【1】各家庭へのパトロール、【2】消防団との交流、【3】研修、【4】災害時の支援活動と団員到着後の後方支援―の4項目を掲げるなど規約をつくり、連帯感を強めようと揃いの帽子と被服も準備した。
12月22日に開かれた発足式で杉本会長は「自分たちでできることは自分たちでやるのが共和地区。いざという時にはみんなで事に当たりたい」と話した。
住民が自主的に消防団を支援するグループを組織する例は、開成町でも見受けられるが足柄上地域全体では珍しい。
団員減少続く
山北町では消防団条例により定員を218人と定めているが、2006年(平成18)年に207人だった団員数が14(平成26)年には196人になるなど減少傾向が続いている。
消防団を所管する町総務防災課によると、最も古い団員数の記録は2006年の207人でそれ以前の経緯はわからない。
町内には消防団の分団が15分団あるが、消防団をサポートする支援隊が自主的に組織されるのは共和地区が初めてだという。
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