国内現存の「D52形蒸気機関車」で唯一、動態で保存されている山北鉄道公園の「D52-70号機」の復活祭(10月14日)が迫るなか、地域の商店主や住民が盛り上げ役を担っている。
◆デゴニ饅頭
山北駅前で菓子を製造販売する「秋月堂」では、「デゴニ饅頭」を考案。グッズ開発への支援制度を使い、煙室扉のハンドルをモチーフにした焼きゴテを製作するなど、ご当地饅頭の量産体制に向け準備している。
3代目店主の石田一郎さん(51)は「大きさをどうするか直前まで考えたい」と、試作段階の饅頭を手に取材に応じた。D52のみならず地域活性化の最前線で汗を流している。刻印のデザインからはヒットの予感。
◆石炭黒飴・黒いカラアゲ・D52動輪フライ
同じく駅前で精肉店「田中屋肉店」を営む瀬戸義信さん(51)は鉄道で栄えた町に伝わる「山北のスズメはすすけて黒かった」という逸話を秘伝のタレを使った黒い手羽先の唐揚げで再現した。「石炭」をモチーフにした黒飴、4個1セットで販売するレンコンの肉詰め揚げはD52の動輪に見立てた。瀬戸さんは「これからも色々な惣菜を考案して楽しんでもらいたい」と話している。
◆D5270写真展
山北町向原の山崎泰さん(65)は水中で魚を撮る写真愛好家。今年春にD52を見に訪れると動輪の刻印に目が留まりシャッターを切った。動輪に焦点をあてた作品13点を、野地悌子さん(三保出身)がオリジナルSLボトル酒「俺たちのD52」に提供した原画など7点とともに展示する。10月5日(水)から18日(火)まで山北町生涯学習センター1階で開催。「トリテツ(鉄道写真愛好家)さんやマニアの反応が心配」と山崎さん。
◆絵本「デゴニものがたり」
小田原鉄道歴史研究会(小室刀時朗会長)が絵本を制作、復活祭に合わせて販売を開始する。D52が御殿場線を走り、静態保存されるまでの物語。擬人化したD52の挿絵で子どもが楽しめる内容になっている。
発売は10月14日。「蒸気機関車の歴史を分かりやすくまとめました」と小室会長。武書店の武芳和さん(48)も「鉄道の町がPRできて嬉しい。15日に体育館で写真と原画展もやります」と話す。
山北町では10月2日(日)の「やまきた駅前朝市」、14日(金)「復活祭」、15日(土)に「やまきた夕市」があり各会場で関連商品の販売がある。夕市は体育館でも催事がある。SL関連の問い合わせは町商工観光課【電話】0465・75・3646へ。
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