▽任期満了に伴う秦野市長選挙が1月21日にあり、自民党衆院神奈川17区の牧島かれん氏らが擁立した新人候補が、現職の4選を阻み初当選した。選挙戦では現職の「多選」が争点のひとつになった。1月14日の告示日に行われた現職の出陣式には、小田原市長をはじめ山北、中井、松田、開成町から町長が出席した。大勢が判明した21日夜には、当選に沸く事務所を映すニュース映像に当選を祝福する隣町の町長が大きく映し出されていた。首長選挙とはいつでもどこでも、そういうものだ。
▽人口16万人の秦野市には足柄上郡の中井町、大井町、松田町、山北町が市町境を共にしている。日ごろの広域行政では小田原市と南足柄市の2市に上郡5町、下郡3町が圏域を構成しているが、東側に隣接する4町にとって秦野市は一層の交流や連携を考えるべき相手ともいえる。特に日赤病院建設や秦野中井インターチェンジの設置、生活圏においても結びつきが強い中井町にとって秦野市は2市に勝るとも劣らない隣人ではなかろうか。
▽話を足柄平野に戻す。昨年は小田原市と南足柄市の合併が破談となり小田原市の中核市単独移行が今年上半期の大きな関心事となる。さらに、存続の道を選んだ南足柄市の財政再建にも即、成果が期待される。また、今年は山北町と中井町、大井町で町長選挙がある。年も明け対立軸が見えても良いころだが本紙取材地域の山北町と大井町はともに現時点で無風だ。己の不明を恥じるべきか、実際にそうなのかは判然としないが、引き続き取材していきたい。
▽仮にこのまま無風が続き両現職が改選に臨めば、山北町は2期連続無投票の3選、大井町は通算5度目の無投票で6選となる。山北町に至っては2011年4月の町議選を最後に、国県以外の選挙戦が全く無い特異な事態を招くことになる。今この時点で現職の行政運営やこれまでの成果を批評するのは拙速だが、やはり誰が首長であれ、政策は4年に一度の選挙戦を経て洗練され、政策と政策のぶつかり合いにより町は活気づく。その点において、町長選挙を控える両町には今後、現職の好敵手となる人が現れてほしい。
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