非行防止へ連携深める 県警と1市5町の教委が協定締結
大井町役場で2月15日、足柄上地域1市5町の各教育委員会と神奈川県警の関係者らが出席し「学校警察連携制度」の協定書調印式が行われた。
調印式には教育委員会側から南足柄市の府川治三教育長、大井町の夏苅一壽教育長、各市町の担当課長ら、警察側から横山雅之松田警察署長、石井孝県警本部生活安全部少年育成課長らが出席。署名・調印をした後、協定書が取り交わされた。
今回締結された学校警察連携制度は、児童・生徒の非行防止、犯罪被害防止及び健全育成を図ることを目的としており、専用の連絡票を使って問題行動や素行、補導歴など児童・生徒の個人情報を相互に提供することによって学校と警察が緊密に連携した支援活動を行うというもの。
この制度は2004年に横浜市教育委員会で初めて締結されたのを皮切りに、県内の各市町村で制度の導入が進められており、県内ではこれまで、18市町村の教育委員会が協定を結んでいる。近隣では11年に小田原市、12年に足柄下郡の3町で締結されている。
足柄上地域では3年程前から校長会などで話が出ていたが、「松田署管内の1市5町、単独で締結するのは本意ではない」という見解から大井町教育委員会が事務局となり、昨年夏頃から各市町で個人情報保護審議会や校長・園長会、議会の全員協議会等への説明を経て、制度導入についての調整が行われてきた。
教育委員会側の代表として挨拶に立った府川教育長は「昨今の少年非行については様々な報道がなされ、多くの関係者にとって課題が山積となっている。少年非行防止の方策として県内各自治体で制度の締結が進められてきた。しかしこの制度の締結には多方面の意見調整を抱えるなど、乗り越えなくてはならない多くの壁があり、時間のかかる自治体が多かった。子どもの非行防止をこの制度にすべて頼るのではなく、学校、家庭、地域が一体となって子どもたちの健全育成にあたることが大切」と述べた。
また、横山署長は「本日の協定締結により、教育委員会及び各学校と警察が協力して、少年の健全育成や非行防止のための各種対策がより効果的に行えるはず。さらに連携を深めていきたい」と話した。
制度の運用は4月1日からで、それまでの期間に各学校を通して保護者への周知を徹底していくという。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
<PR>