吉田島総合高校の井上友花(ともか)さん(17)=2年・文命=が全国の青少年を対象に実施された「第20回ボランティア・スピリット賞」で、県内唯一の「首都圏ブロック賞」を受賞。県内の作文、弁論大会でも最高賞を受賞した。
ボランティア・スピリット賞は米国の大手金融サービス機関プルデンシャル・ファイナンシャルが1995年に米国で始めたボランティア支援制度。日本では97年に開始され、現在は日・米・韓など8つの国と地域で実施されている。
ボランティア活動に携わる青少年個人やグループを対象にレポートを募り各国で「ボランティア大使」を選出して、翌年5月にワシントンD・Cで開く全米表彰式に最高賞受賞者が招待され交流する。国内では150人が「コミュニティ賞」、40人が「ブロック賞」に選ばれ、ブロック賞の受賞者の中から2人が「ボランティア大使」に選ばれる。
井上さんは、明治から戦後にかけて開成町で栽培され、戦後は米作や新品種の台頭で生産量が激減した弥一芋の復活に向けた2009年からの町内での取り組みと、「サトイモよりも甘くねっとりとした食感が特徴」と表現した弥一芋の増産、普及に向けた研究成果をA4用紙4枚のレポートにまとめ同賞に応募した。
この作品で県内唯一の「ブロック賞」を受賞した井上さんは、12月23日(祝・金)に東京都で開催される全国表彰式で選出される「ボランティア親善大使」の候補者となった。コミュニティ賞には同校の古田歩さんも受賞している。
ダブル最優秀
11月7日には一般財団法人神奈川県立高等学校安全振興会主催の「平成28年度作文コンクール」の入賞者の発表があり、870編の応募作品から県内2人に贈られる最優秀賞を受賞。12月3日(土)にパシフィコ横浜で開催される県高P連大会で受賞作品を朗読する。
11月20日に海老名市で開催された「県下高等学校弁論大会」でも最優秀賞を受賞している。
給食の味から
作文コンクールに応募した作品で井上さんは「中学二年の時、給食に開成弥一芋を使ったカレーが出されました。あの時の弥一芋カレーの味は未だに忘れられません」と綴り、「不安な状況でも地元の食材で安心感を持ってほしい」と、製粉による災害時の保存食としての可能性にも触れ、さらなる研究への意欲も示した。井上さんは「どれも受賞できるとは思っていなかったけど素直にうれしい」と話している。さらに「弥一芋を広められるよう、いける所までいければ」とも話し、12月の全国表彰に向けて期待を高めている。
足柄版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
<PR>