2019年1月6日からNHK大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺(ばなし)」(毎週日曜午後8時ほか)がスタートする。
1912年のストックホルム五輪に日本人として初出場したマラソンランナー金栗四三(中村勘九郎)と東京五輪招致の立役者として活躍した田畑政治(阿部サダヲ)を通じ、国民体育の草創期から1964年の東京五輪までが描かれる。
「いだてん」とは、釈迦の遺骨である仏舎利を盗んだ足の速い鬼を追いかけて取り戻した守護神で、足の速い人を「いだてん」、速い走り方を「いだてん走り」などと呼ぶことの起源となった。
台所と廊下
南足柄市狩野の極楽寺(齋藤浩道住職)には台所、怒田の自得寺(井上宗勝住職)では廊下に高さ20センチほどの「いだてん(韋駄天)さん」の木造がある。
極楽寺では「お釈迦様のためにあちこち駆け回り食料を集めたことから、食に困らなくなる」と言い伝えられていて、毎朝ご飯とお茶を供え、お経をあげている。
いずれも制作年代や作者などは分からないが、南足柄市郷土資料館には、両山の「韋駄天木像」の所蔵記録がある。
川本杯
足柄上郡陸上競技協会が1948年から毎年1月に山北町で開催している「川本亮之輔記念チームレース(川本杯)」が、ドラマの主人公、金栗四三と関わりをもつ。
戦後復興の47年に足柄上郡一周駅伝が始まり、県西地域の体育振興に貢献した故・川本亮之輔さんの名を冠し、翌48年に山北町を発着点に開始。今年1月13日が節目の70回目大会となる。
99年に刊行された50回記念大会誌によると、川本亮之輔さんは1902年小田原生まれで、旧制小田原中学卒。山北町向原の川本家に婿養子として迎えられた。
足柄上郡のスポーツ愛好家らに呼び掛けて現協会の母体設立に尽力し、陸上競技の審判法や練習方法の講習に金栗四三らスポーツ界の重鎮を招へいした、との記録がある。
峠走の聖地
山北駅前のさくらの湯には県内外から峠走の愛好家が訪れ、足柄峠を往復するランニング拠点として愛用されている。
川本杯にも参加し、陸上競技の活動にも取り組む山北町商工会の松澤大輔会長(48)は「郷土の賢人とかかわりのある題材で箱根駅伝の逸話もあるようで今年の大河ドラマが楽しみ。マラソンや駅伝とも縁が深い山北や近隣の活性化にもつなげたい」と期待を寄せる。
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