南足柄市立岩原小学校(遠藤悟校長/児童数323)の校庭にある土俵が再整備され、1月19日に土俵開きが行われた。土俵を補修したのは、今年度発足したばかりの岩原小おやじの会(神部太祐会長・46)で、土俵には大相撲巡業のために作られた土俵の土を再利用した。
学校開放日にあわせて行われたこの日の土俵開きには、児童と保護者100人以上が参加。市内出身の岸田光弘さん(旭丘高校相撲部監督)が土俵を清めた後、同校相撲部員が地域の安全や発展を願って四股を踏み、土俵を固めるなど伝統儀式も取り入れた。高校生力士とのふれあい相撲を眺めながら、神部会長は「やっとできたという思い。多くの協力があってここまできた」と話した。
校内の資料によると同校に土俵が完成したのは1981(昭和56)年12月。金太郎の故郷である南足柄市はもとより相撲が盛んで、岩原小でも授業や休み時間を利用し相撲が取られていた。だが盛り土だけの土俵は年月の経過と共に形が崩れ、近年は「何となく山になっている程度」(遠藤校長)だったという。
土俵再興にむけ、昨夏開催された「大相撲小田原場所」の土俵で用いた土の活用先を募集しているという情報を聞き、PTA(保田英之会長)が手を挙げた。昨年6月、校内の環境整備などを目的に有志たちで発足したおやじの会に白羽の矢が立ち、巡業後運び込まれたのは大型トラック1台分もの土。週末になると土嚢作りや積み上げ、固める作業を繰り返した。神部会長は「素人作業で試行錯誤だった」と振り返るが、半年間の作業で高さは20cm以上も増した。終盤、児童も踏み固める作業を手伝うなど一丸となって再興した土俵を前に「子どもたちが元気に遊んでくれれば」と目を細めた神部会長。遠藤校長も「昔から学校のシンボル。今後も体力づくり、仲間づくりの場にしていきたい」と土俵の活用に意欲を示した。
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