大井町が整備を計画している(仮称)大井中央公園の着工に向けた実施設計を前に、「みんなの公園づくり」を進めようと町内に住む主婦ら9人が10日、町役場を訪れ公園整備への要望書を提出した。公園整備を担当する生活環境課の幹部職員ら3人が2時間にわたり要望に耳を傾けた。
町にある小さな公園や広場、山、野原、空き地などを活用して、子どもを自由に遊ばせ交流を深めている主婦仲間が昨年2月、行政と調整をするための窓口としてグループを立ち上げた。
「個別よりも一緒に動くほうが役場も耳を傾けやすい。子育て環境の充実など街づくりにも参加したい」。そんな共通の思いを実現するため名称を「おおいまちづくりを楽しむ会」とした。
自治会の役員でもない一般の町民は行政職員との接点は薄い。職員も主婦らと同様に担当する事業を通じてより良い町にしたいと考えている。隣接する自治体の中堅職員は「状況を悪くしようと考えている公務員はいないはず。むしろ良くしたい、できればそうしたい…と感じつつもうやむやにしてしまうことがある」と打ち明ける。
住民と自治体職員との間に見えない壁ができてしまい、そうした状況が慢性化すると「町民の声を広く聞こうとしない」といった不満が募ることにもなる。
この日、大井町役場では生活環境課の米山祐司課長と公園整備の担当職員の3人が楽しむ会のメンバーから2時間あまり話を聴いた。時に職員の私見を挟むと「要望」の場が「懇談」の場に変わった。
楽しむ会は昨年11月、生涯学習センターで「大井町公園座談会」を初めて開き、集まった15人が公園の基本設計の情報を共有し意見交換した。「ここで初めて知った」という参加者も少なくなかったという。役場に届けた要望書には座談会の意見を集約した27項目の要望が盛り込まれた。「関心を持って頂きありがたい。貴重な意見だった」と3人の職員は口を揃えた。
情報不足もあり大井町の公園整備に関心を寄せる町民はまだ少ない。「みんなでつくった場所」として愛される公園ができるといい。
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