昨年行われた「第28回ともしび絵本コンテスト」で、青葉台中3年の大澤一葉さん(14)が205作品の中から大賞を受賞した。主催は神奈川県社会福祉協議会、県共同募金会。
コンテストは「ともに生きる福祉社会づくり」を目指し、福祉への理解を深め参加を広げるための「ともしび運動」の一環。県内在住・在学の児童、生徒が対象で、今回は「暮らしのなかの福祉」がテーマ。絵本と同時にポスターのコンテストも実施された。
幼い頃から絵を描くことや、ダンボールを使ったものづくりが好きだったという大澤さん。夏休みの国語の自由課題として絵本づくりに挑戦した。「大体のストーリーは決まっていた」といい、B5サイズの画用紙8枚の作品を1週間ほどで完成させた。下描きを何度も繰り返し、クレヨンで丁寧に色づけした。「ボールペンで描いているので、細かい部分は大変だった。クレヨンもにじまないように塗るのに苦労した」と制作過程を振り返る。「まさか選ばれるとは思っていなかったので、嬉しかった」と笑顔を見せる。
経験もとに描く
作品では、大澤さんの自宅前にある長い坂道を擬人化した「坂みち君」の視点で物語が描かれている。「絵本らしくアレンジしつつ、今まで見てきたことや経験してきたことを描いた」。のぼり坂に苦労する高齢者やスピードを出して下ってくる車、そして近所の人々のふれあう姿など、毎日学校に通う中で目にしてきた光景を再現したという。「小学校の頃は毎日帰り道が大変だったけど、家の前から坂を見下ろすと、夕焼けがすごくきれいで富士山が見える」。作中にはそんな風景も盛り込んだ。
作品の文法などをチェックしたという父親の一実さんは「色づかいが良い。こんな賞を取れたのは初めてなので、本人にとって良かった」と話す。高校受験を控え、運動不足だという大澤さんは「坂道を上るだけでも運動になる。高校に行っても、夢を持って頑張りたい」と語った。
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