神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
青葉区版 公開:2015年7月16日 エリアトップへ

子どもの貧困 市が初の大規模調査 識者集め、連絡会発足へ

社会

公開:2015年7月16日

  • LINE
  • hatena

 子どもの貧困対策に関する具体案をまとめようと、横浜市は数値的な実態把握のための初の大規模調査に乗り出した。7月22日には計画策定に向けた連絡会を発足。市民アンケートや支援団体への聞き取りを踏まえ、調査結果や方針を9月末頃に発表する見通しだ。

30年で1・5倍

 平均所得の半分以下の世帯で暮らす18歳未満の割合を指す「子どもの貧困率」。厚生労働省によると2012年は16・3%で、調査を始めた1985年以降最も高く、OECD(経済協力開発機構)加盟国34カ国のうち25位となっている。

 今回の調査は、子どもをとりまく経済状況を中心に市の実態を把握するのが目的で、8月には6千世帯にアンケートを発送。児童相談所や区役所など公的機関、民間の支援団体への聞き取りは始まっており、来月までに10カ所程度を想定する。市こども青少年局の担当者は「市内の生活保護受給世帯は、2010年4月の1・65%から4年間で1・9%に増えている。子どもが置かれている経済状況は変化しているので、地域ごとに実態を把握して計画に反映させたい」と話す。

 22日に発足する計画策定連絡会には、大学教授や市民団体メンバーら外部委員を含め約20人が集まる予定。来年3月まで会合を5回程度開き、調査方法や分析、計画の方向性について協議していく。

 経済的な生活困窮など支援が必要な家庭に育つ小中学生らを対象に、市は昨年度から「寄り添い型学習等支援事業」を区主体で進めている。勉強を教える教室など各区1カ所以上、計20カ所設け、民間法人らに委託し運営する仕組みだ。

 学習支援では高校進学を目標の一つに掲げており、公共施設などを使い20人程度で行う。同事業の委託を受ける、学習塾等を展開する(株)栄光の担当者は「経済格差の有無は子どもたちが選択できるものではない。未来に向け、自治体は教育事業に一層力を入れてほしい」と期待を込める。

 経済的格差に基づく子どもの貧困は、地域性により異なる。各区の事情等を考慮し、実態に沿った計画づくりを目指して、市は議論を重ねる必要がありそうだ。
 

青葉区版のトップニュース最新6

DX対応でサイト新設

地域子育て支援拠点

DX対応でサイト新設

6月開始のアプリと連携も

4月25日

防げ、小学生の交通事故

防げ、小学生の交通事故

青葉署「左右確認の徹底を」

4月25日

区制30周年祝い、運動会

少年野球連盟

区制30周年祝い、運動会

大会の開会式と合わせ企画

4月18日

障害者診療「限界近い」

横浜市歯科保健医療センター

障害者診療「限界近い」

二次機関拡充求める声も

4月18日

「世界で活躍」誓う

國學院大學平林清澄選手

「世界で活躍」誓う

大阪マラソン優勝祝賀会

4月11日

全員、目指すは「プロ」

桐蔭横浜大サッカー部

全員、目指すは「プロ」

初の新入生入部記者会見

4月11日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月25日0:00更新

  • 1月1日0:00更新

  • 10月19日0:00更新

青葉区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

コラム一覧へ

  • 目のお悩みQ&A

    コラム㊻専門医が分かりやすく解説

    目のお悩みQ&A

    『白内障の手術は両眼を1日でできますか?』

    4月25日

  • 幸福と訳すな!ウェルビーイング

    コラム「学校と社会をつなぎ直す」㉜

    幸福と訳すな!ウェルビーイング

    桐蔭学園理事長 溝上慎一

    4月25日

  • 教えて!職人さん

    教えて!職人さん

    vol.10 専門店の「ニセモノ」にご注意を!

    4月25日

青葉区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月26日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook