今年に入って鎌倉市内の「振り込め詐欺」被害が急増している。
1月から9月21日現在で18件発生、被害総額は約4900万円におよぶ。昨年は総計で17件、約2510万円の被害額であり、今年は3カ月を残し、すでに2倍近い市民の貯蓄が犯罪者に渡っていることになる。
警察署別にみると、鎌倉署管内は14件(他、未遂2件)で被害額は約4600万円。大船は4件の約300万円。昨年は鎌倉で9件の約1500万円、大船8件の約1010万円だった。被害者は70代から80代を中心に女性が多い。
鎌倉署生活安全課によると、学校の卒業者名簿や一般の電話帳を悪用するケースが多いという。電話帳では、名前から高齢者と予想される人を狙う傾向があるようだ。
同署管内で9月には医者の長男に成りすまし、「患者とのトラブル」を装い親に泣きつき、示談金として600万円を騙し取るケースが発生。また、医療費の還付金として銀行のATMから振り込ませる事案も2件あったという。
よくある手口は、以下の通り。息子や孫を語り、携帯電話の変更連絡がある。一定の時間をおいてから、会社の資金使い込みや女性問題など、様々な問題で金銭を要求するというもの。近年では、銀行での振り込みだけでなく、現金やキャッシュカードを手渡しするケースも増えている。
警察では、金融機関を対象に振り込め詐欺防止の研修を実施し、「防犯指導員」として銀行等の職場で積極的な声かけの実施を求めている。
また、防犯教室などに出席できない自宅にこもる高齢者対策として、地域の民生委員や介護のデイサービス業者などとの協力も模索している。
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